2017/11/19, Sun.

この日の午前中の時間はすべて睡眠によって覆い尽くされ、午後の一時に至ってようやく起床した。四時三五分から一時ちょうどまでとして、八時間二五分に渡る眠りである。時間が遅くなったので、起床時の瞑想は行わなかった。この日一度目の食事には、炒飯を…

2017/11/18, Sat.

この日の睡眠は四時一〇分から一二時五五分までと、久しぶりに九時間近くの長きに達してしまい、これにはさすがに眠りすぎだろうとの反省の声を自らに差し向けざるを得なかった。これほど眠ってしまったところを見ると、この前の晩はやはり、街に出て様々な…

2017/11/17, Fri.

この朝もやはり、正式な起床よりも前に、二度くらい覚めた記憶の感触が稀薄に残っている。例によって起き上がることはできず、一一時四〇分を起床時刻として定めることになったわけだが、四時三五分から数えて七時間五分なので、量としてはそれほど悪くはな…

2017/11/16, Thu.

この朝の(と言うかもはや昼なのだが)寝床は、どうしてなのか、かなり身体が重くなっていた(前夜の就床時には、三〇分もの長きに渡って瞑想を行ったのだが、それが睡眠の質にまったく反映されていないわけである。とは言え、その瞑想が長くなったのは、日…

2017/11/15, Wed.

起床、正午を過ぎてしまう。(……)睡眠が一二時を過ぎるかどうかというのは、やはり何となく一つの大きな境界線になるもので、なるべくそこは越えたくないと思う。 (……) この日一度目の食事が何だったかは思い出せない。食後は風呂洗いなどをしてから室に…

転換(変身)

(……)物を書く人間、書くことを選んだ、すなわち(ほとんど「第一の快楽」として)書くことの悦楽と幸福を感じた[﹅14]者にとって、新生[ヴィタ・ノーヴァ]とはエクリチュールの新たな実践を発見すること以外にありえない(……) (ロラン・バルト/石井洋二…

2017/11/6, Mon.

五時過ぎでもう暮れきって宵に移行しつつある空の下、街道を行けば、車に引かれて前から滑ってくる風が肌に寒くて、服の内で背のほうに鳥肌が立っているのがわかった。裏路に入ると空気の流れが途端に収まる。乱れのない快晴の空だったらしいが、折々にすれ…

2017/11/3, Fri.

昼の日なたに踏み入り、温もりに染み入られているだけで鎖骨のあたりに快感を滲ませるような、長閑さの極まったような快晴だった。木洩れ陽の坂を上れば木の下でも温かく、しかし同時に涼しさも前から流れて触れてきて、それがまた肌に具合良い。眼下に覗く…

2017/11/1, Wed.

家を出て傍の道の上から見晴らす南の山に、金色の西陽が掛けられている。もっと近間の樹々からまとめて覆い尽くした夕方の色の、温かみのあるという形容を付すべきだろうが、身に寄ってくる空気が冷え冷えとするそのせいで穏和さもあまり感じられず、目で見…

2017/10/30, Mon.

この夜も夕食後に散歩に出て前日とは逆方向に歩き出せば、夜気は昨日と比べて明らかに冷たく、冷え冷えと冬めくその分なおさらと言うべきか、深縹色を隅まで瞭然と広げた空のひどく明るく冴え渡っており、前日よりも膨らんで弦月を越えた月の高く掛かったそ…

2017/10/29, Sun.

雨に降られた日中だったが、夕食のあとに散歩に出ると、降りの痕が濃く残っていながらも既に止んでいた。夜空に雲の白さがはっきりと浮かび、斜めに引きちぎられたその間には群青色も明瞭に注いでいる。西の月は雲のなかにありながら明るさを妨げられること…

2017/10/26, Thu.

暮れに掛かった頃に、居間の卓で温かい豆腐を口に運びながら南の窓の外を見やると、もうだいぶ傾いた夕陽の光の、遠くの樹々に投げられている。夏のそれと違って粘りの弱く淡白なような光線の、薄らいだ緑に重ねられて、黄色とオレンジを半ばずつ含み穏やか…

2017/10/24, Tue.

台風の夜から丸一昼夜とさらに半日を挟んだものの、夕刻に見た川の色は前日と変わらず工作粘土じみた生気のなさで、流れに呑まれて消えた陸地もまだほとんど戻らず浸けられたままのようだった。坂を上って行きながら鼻から息を吸いこむと、顔の真ん中につん…

2017/10/23, Mon.

台風の通って荒れた夜を遅くまで更かし、夜明けも間近に寝床に入って昼まで眠りこけてから覚めると、空はまさしく台風一過の晴天で、網戸に走った光の筋の目に引っ掛かってそこに留まり、窓ガラス一面に汚れも露わなその上に、朝顔の蔓の影が淡い映し絵とな…

2017/10/22, Sun.

台風の迫り来つつあると言う雨の宵、道に出た。肌寒さというほどのものも感じられず、降りにもさしたる勢いはなかったが、林に挟まれた小橋に掛かるとさすがに沢の水音が大きく膨らんで、流れの途中に段差があるのでそこを落ちる水の響きが、樹々に囲まれた…

2017/10/19, Thu.

夕刻に至れば、服を整えて室内にいても首元がやや頼りなく、マフラーを巻きたくなるような空気の冷たさだった。玄関をくぐって脇の傘立てにあった一本を掴むと、これも柄が随分と冷えており、それをひらいて進む雨道にすれ違う中学生らの顔も既に小暗く沈ん…

2017/10/16, Mon.

朝から衰えずに降り続けて盛んな雨の夕方を行けば、南の遠くの樹々も山も褪せた青さに霞まされて、地から天までまとめて水没したかのような暮れの景色である。上着の下にベストも着込んだ装いだったが、時折り傘を持ち上げながら吹く風の、明確な寒さで服を…

2017/10/12, Thu.

午前中には晴れた空が広がっており、寝床から見上げた窓の端にも白く収束する太陽の姿が見えたが、午後に入るとじきに曇って、厚くて固い布を掛けられたかのように一面曖昧な白に塞がった。暮れ方になって道を行くと、近間の八百屋が行商に来ている三つ辻で…

2017/10/11, Wed.

窓の先が鈍く沈んでいるのに気づいて洗濯物を取りこんでから、雨もよいの深まって行き、午後も遅くなると見通し悪く空気は霞んで降っているとも否ともつかず、雨粒の直線的に落ちるかわりに大気中に分散して染みこんだような風合いだった。四時を回って出発…

2017/10/10, Tue.

部屋で読書をしているあいだに背後の窓から暖気の寄ってくる晴れの日、外では風がぶつかりあっては先端で擦れるさまを思わせるようなアオマツムシの鳴き声が、間を置きながら上がり続ける。しばらくののちベランダに出ると、柵に干されたタオルの面[おもて]…

2017/10/9, Mon.

間道をしばらく通り、表へと出て街道を進むそのあいだにも、歩道の上に細く薄青く伸びた自分の影の、懐かしいような穏和な明るさに包まれて、歩くほどに長く引かれていくような斜陽の四時である。表道から一つ折れて正面のアパートの、低く並んだ垣根の葉に…

2017/10/5, Thu.

昼時、ベランダに続く窓がひらかれると、外から光の差し入って床に細長い矩形が見られ、四時過ぎになっても明るさは続き、淡い黄金色の光が窓外の緑に重ねられていた。前日の反復じみた風景だが、この日は空はそうは曇らず、覗いた水色の穏やかに、薄明るん…

2017/10/4, Wed.

四時頃になってアイロン掛けをしながら見やった窓の外で、樹々や山が薄陽を掛けられて少々色を変えている。一方で空が青灰色に沈んでいるのは、ありがちで馴染みの比喩ではあるが、広げられた毛布のような雲がいくらかうねりを形作りつつ遥か先まで覆ってい…

2017/10/3, Tue.

室内にいるあいだから肌に汗の浮かぶ陽気で、家を発った三時半にも露わな陽射しが背を温めた。空には爽やかなような青さも覗くが、街道で見上げた雲は乾いておらず、輪郭も固まらずに灰色混じりで水っぽく、積もってしばらく通行人に踏み崩されて、土を含み…

2017/10/2, Mon.

坂を上りはじめたところで視界のひらいた南を向くと、曇天を背景に黒点と化した鳥の一団の、鳥というよりはむしろ羽虫のように、遠くで小さくぱらぱらと飛んでいるのを見つけたが、空から山の手前に移るとそれらの姿の途端に目に映らなくなった。川を越えた…

2017/9/30, Sat.

木の間に跳ねる鵯の声を耳に坂を上って行き、着いた駅のホームから見上げた空は一面が薄白く、つい先ほど、坂下の道であるかなしかに洩れていた陽射しもいまはもうない。線路を挟んで向かいの道に連れられた犬の、縮れた毛のふさふさとして可愛らしいような…

2017/9/29, Fri.

三時過ぎの明るい道に赤蜻蛉が舞って、斜面の下からそびえ立つ樹の、道と同じ高さの宙に掛かって臥所のような葉叢の上に、ふっと降りて停まったのに足が止まって、ガードレールのこちら側から見つめていた。弱い風に枝葉がちょっと揺れるくらいでは蜻蛉はま…

2017/9/28, Thu.

前夜は一一時頃、風呂に浸かっているあいだに雨が始まり窓に響きが寄せてきて、深夜に掛けて弱まりながらも、虫の音と競うようにして断続的に降っていたらしい。この日も日中いくらか降ったが、暮れ方に出た道の湿りはさほどでなかった。坂を上って行くと木…

2017/9/27, Wed.

坂道の脇の草の間に紅色を差しこむ花々も、彼岸が明けて大方は色褪せ、細い先端をだらりと垂らして天を指さずに萎んでいる。空は一面平らかに曇って、しかし太陽が、西空を見ても白さのなかにその気配すら窺えないが、暖気をいくらか通してくるのか、少々蒸…

2017/9/26, Tue.

道にまだ日なたの明るく敷かれている三時半、坂への入り際に、西空から降りかかる露わな陽射しに背中が暑い。上って行きながら温んだ空気に、シャツのボタンを一番上の首元まできっちり留めていることもあってか、息苦しいような感じがちょっとあった。街道…