2016/12/27, Tue.

 居間に明かりはなく、代わりにカーテンがひらかれていて、そこからいかにも乏しい薄陽射しが、かすかなオレンジ色を帯びながら暗がりのなかに忍び入って浮遊し、午前七時の室内の蔭の粒子の寄り集まりを妨げ、乱していた。

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 午後に雨が降るとか言うのに窓の外を見れば、午後どころかただいま降っている最中で、しかも宙の埋められ方はそれなりである。傘を差して出発し、歩いて行くと、空は平坦に曇りきってはいるが比較的明るい曇天で、裏通りを行っているあいだに、東の空のまだ低いところで太陽も僅かに、雲の膜の内から身を乗りだしていた。すると雨粒は落ち続けながらも、光の艶が空間に差し挟まれて、空き地に接した濡れた路面の際が薄く光って、歩みに応じてそれがついてくる。

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 雨はよほど薄くなったが、まだかすかに散り降っていた。裏通りの途中で傘をひらき、進みながら視線を道の先に上げると、家々に沿って曲がりながら伸びて、行く先正面に立っている丘陵が、靄に覆われてその姿を曖昧に欠き隠されている。雲がそのまま形を保って地上近くまで落ちてきたような具合である。その左、家屋根に隠れて見づらいが、さらに遠くの山のほうでは、谷間から色濃い乳白色に濁って、固いように整然とした形をなして厚い靄が湧いて、新たな山稜が一つ増えたかのようだった。

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