2018/2/28, Wed.

 三時四〇分くらいに覚めて、一一時二〇分に寝たから四時間二〇分ほどかと睡眠を計算した。服薬して寝付き、最終的に八時半頃まで眠って、九時間の長い眠りとなった。上階に行く。父親に挨拶してストーブの前に座ると、父親はまもなく出勤して行った。母親も料理教室に出かける日である。食事は、煮込んだ素麺があると言う。しばらくしてから立ち上がって洗面所に行き、嗽をした。そうして鍋の素麺を温め、丼に流し込んだ。
 卓に就くとゆっくりと食べる。葱や牛蒡、人参などが混ざって、煮込まれすぎてくたくたになった素麺である。食べ終えて皿を洗い、風呂も洗っているところで母親は出かけて行った。こちらはその後、掃除機をフロアに掛けて、下階に戻る。
 インターネットを少々覗いてから、ここまでさっと綴り、一〇時過ぎである。今日は高校の同級生である(……)と立川で会う約束がある。待ち合わせは一二時だったが、今しがたメールが来て、一二時半でと変更になった。こちらとしても出かけるまでに読書の時間が取れるのでありがたい。
 そうして、ヴァージニア・ウルフ/御輿哲也訳『灯台へ』を一一時まで音読した。陽射しが顔に当たって心地良く、もっと読みたい気もしたのだが、そろそろ支度を始めなければならなかった。ベッドの縁に腰掛けて、Oasis "Wonderwall"をゆっくりと口ずさんだ。音読のおかげなのか、気分がちょっと明るいようになっており、呼吸の感覚も軽くなっているのがわかった。
 空色のズボンを履いて上階に行き、吊るされていたシャツを手に取るとともに、仏間に入って青い靴下を身につけた。そうして部屋に戻って着替えを完了する。シャツ以外は前日と同じく、カーディガンとモッズコートを羽織った格好である。そうして出発した。
 坂に入りながら、風が吹いてもあまり寒くないななどと思っていたが、正面から吹き募ってくるとやはり少々冷たくて、モッズコートの前を閉めた。街道に出る間際、前日に続き、紅梅に横目を送りながら表へ出る。街道を進んで裏道に入る前、八百屋の旦那が道の向こうにいるのが見えた。アレグラFXを服用して家を出たのだが、裏通りを行くあいだに鼻がむずむずしはじめて、くしゃみもいくらか出た。それでも前日よりはましだったようである。駅に着く頃には収まっていた。
 電車は一番前の車両に乗って、座席に就き、瞑目して時間を過ごす。あいだの印象は特には残っていない。立川に着くと、便所に寄ってから改札を抜けた。(……)の姿はすぐに見つかり、近づいていき、挨拶を交わした。(……)はスーツ姿だった。夕方から、(……)の仕事があるのだと言った。スーツの下にセーターを着て、ネクタイなどもなかなか洒落た格好のように思われた。とりあえず飯を食おうということになり、駅ビルの上層階に行くことに決まった。ビル内に入って、エレベーターで上って行く。フロアを回ったなかから、「(……)」という店に入ることに決まった。
 カウンターに通された。店員の威勢と愛想の良い店である。(……)はうどんのセット、こちらは生姜焼きのセットを注文した。米と味噌汁とキャベツを細切りにしたサラダがついており、生姜焼きの肉の下にもモヤシやキャベツがふんだんに入っていた。左右に並んで、仕事のことや近況などを話したのだが、細かく覚えていないので、この日話したことを書くのは、のちの喫茶店での部分に譲ろうと思う。(……)は結構すぐに腹が満たされたようで、おかわり自由のサラダを、おかわりするどころか手をつけず残していたので、それをこちらが代わりに頂いた。
 このあとどうするかと言うと、(……)が靴を見たいと言って、ちょっとそのあたりをぶらついてみるかとなった。それで退店すると、同じフロアをうろつき、雑貨店でボールペンを眺めたり、書店をちょっと冷やかしたりした。(……)は靴のほかにもカードケースが欲しい様子だった。フロアを降りるとABCマートを見、また財布などの揃った店を見分し(ここではこちらも、TAKEO KIKUCHICalvin Kleinのものなどを手に取って眺めた)、それで喫茶店に行くかということになった。エスカレーターを降りて行くと、駅通路内に続く駅ビルの出口付近に、何やら店舗が用意されている。革製品がずらりと広げて並べられていたのだが、キャラクターものなどもあって、(……)はそれに目を留めて、許可取ってんのかなと洩らした。それでちょっと眺めていると、店員の女性が、版権を取って作っていますと、我々の会話を聞いていたかのような言葉を向けてきて、今それについて話してたんですよと(……)は応えた。まったくの勝手なイメージなので正誤はわからないが、アイヌ民族の工芸を連想させるような色調や雰囲気の製品で、スマートフォンのケースや財布などもあり、買うつもりはなかったのだが、物珍しいようで少々眺めていると、女性が話しかけてきた。本店も立川内だが、駅からは少々歩いたところにあると言って、地図の載った紙を渡してくれた。こちらは、礼を言いつつ、持ち合わせがないので、という言葉で逃げて駅ビルの外に出た。
 喫茶店は、(……)に行ってみようと決まった。入店すると、二階は埋まっていたが、一階の隅に空いているスペースがあったのでそこに入り、ジンジャーエールを注文した((……)も同じものを頼んだ)。それで飲み物を啜りながら、会話を交わす。

(……)の仕事のこと。課長。
女性関係。
3Bのこと。四月の同窓会。
四時過ぎに退店。青山で靴を見てもいいかと(……)。出ると、曇っている。しかし寒くはない。ちょうどいいくらいの気温。道渡って、入店。(……)、脚のサイズを調べる。店員に手伝ってもらって。二六がちょうどよいと判明。その後もちょっと見るが、元々買う気はなかったようで、出る。そうして駅へ。
別れて、ストール巻く。電車も調べて、五番線が(……)行きに繋がると。便所行ってからホームへ。乗る。扉際。向かい、険のあるような目つきの子ども。私立の小学生だろうか。短パンに丸い帽子。スマートフォンで何か調べたりしている。発車して、(……)で、電話。声は高く、頼りないようで、あどけなかった。
呼吸を意識しながら外を眺めて過ごす。(……)あたりで、雲の広がった空の果てに、下端に、仄かな陽の色味。家々の屋根に見え隠れし、はっきりと窺える時が一度もなかった。(……)から座って、残りちょっとを瞑目する。
乗り換え。扉際で待つ。降りる。梅に目をやりながらホームを過ぎる。
帰宅。鍵が開いている。入ると、父親いる。服を着替えている。母親は帰宅していなかった。米のスイッチ入れておく。こちらは室におり、読書。六時になると、上階へ。洗濯物を片付けていると父親入ってくる。まだ何も作っていないと言い、風呂を点けてと頼み、食事の用意へ。最中に母親帰宅する。

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