病歴

●2009年10月
・最初の発作。パニック障害発症。2010年5月から一年間、大学を休学。
●2017年秋頃
・ほとんど寛解。おそらく二か月ほど、薬を飲まないでいた。
●2017年末から2018年始
・症状悪化。頭のなかに言語がぐるぐると渦巻いて止まない、という症状を体験し、不安に苛まれる。ピークだったのは一月四日から五日あたり。五日になって医者に行き、ロラゼパムスルピリドを処方してもらう。
●2018年1月から2月頃
・様々な形の自生的な思考を体験。そうとは思えない事柄に対し、自動的に、「キモい」とか「うるさい」とかいう言葉が湧き上がって来たり、これ以前の自分だったら思わなかっただろう意地の悪いような考え方が浮かんできたりする。また、自分が一度判断、評価を下した自明な事柄に対して、「本当にそうか?」という疑問が投げかけられることもあった。例えば、ものを食べて「美味い」と思ったのに対して、そうした疑問が差し挟まれるのだ。
・また、道行く人を見かけた際に、勝手に殺人のイメージや考えが浮かんでくるということもあった。早朝に目覚めて、そうした考えが自動的に頭のなかに展開しているということもあった。それで、自分は無意識のうちに人を殺したがっているのではないか、などと恐れる。
・またこの時期には、自分が統合失調症になりかけている、あるいはなっているのではないかという恐れが強かった。
・1月27日と2月27日に医者を訪れ、スルピリドおよびロラゼパムを処方してもらっている。一日二回の飲み方。
●3月10日
・上に記したような自生的な思考が収まらないので、アリピプラゾール3mgを処方してもらう。飲みはじめたのは12日から。一日一回、朝食後に一錠。
●3月中盤
・この頃から、意欲の減退、欲望の希薄化が見られる。何かをやりたいという欲求がなくなってしまい、自由な時間に何をすれば良いのか戸惑うような感じ。時間が過ぎて行かず、持て余してしまうのに苦しむ。感情も平板化し、楽しい、嬉しい、面白いなどプラスの情を感じなくなる(マイナスの感情もほとんどなかったが)。
●3月19日
・眠れないということで、ブロチゾラム0.25mgを処方。
●3月26日
・改善が見られないので、アリピプラゾールの量を増やすことに。朝食後に一錠だったのを二錠にする。
●3月30日
・発作。風呂に入っていた時、頭のなかの自生音楽が気になりだし、気が狂うのではないかという恐怖を覚える。中途で風呂から上がって、炬燵で休む。言語的なコミュニケーションができなくなることを恐れ、母親に、両親への感謝を告げたり、自分がどうにかなったら友人へも感謝を伝えておいてほしいと頼む。やや錯乱的な状態。
●3月31日
・前日の錯乱を受けて医者へ。アリピプラゾールは効き目がなさそうだということで外し、就床前にオランザピン5mgを飲むことに。
●4月7日
・医者へ。オランザピン2.5mgを追加。
●4月14日
・医者へ。処方は変わらず。
・現在の自分の症状をまとめておくと、一つには自生思考がある。頭のなかで音楽が流れ、繰り返しループしたり、脈絡のない独り言が発生したりといったものである。
・もう一つには、離人症的な現実感喪失、感情の平板化が見られる。何をやっていても、どこにいても、心が動くということがなくなってしまったのだ。本を読んでいても、文の意味をしっかり取れている感じがせず、面白く感じられない。漫画を読んだり、音楽を流したりしても同様。世界に対する興味関心や、何かをやりたいという欲求が消失してしまい、すべてが時間潰しのようになっているのだが、先にあった時間が過ぎて行かないという感覚は薄れ、むしろ、少々乖離的に、いつの間にかいまここのこの時間まで来ている、という感覚を覚えることが多くなった。とにかく現実感がない。そして、自分の状態が改善されないまま、時間だけが過ぎて行ってしまうことに対する焦りや、いたたまれないような気持ちがある。
・三つ目は、パニック障害の症状が回帰してきたことで、嘔吐恐怖があったり、一人で外出することに対する不安があったりする。その不安によるものか、心身症めいたものも出てきていて、心臓が痛んだり、胃腸のあたりが痛んだりする。胃のほうは、ストレスから実際に炎症を起こしたりしているのかもしれない。食欲も湧いてこないのだが、身体と生命を維持するために食べている感じである。
・また、薬のせいも多少あるのかもしれないが、うまく言葉が出てこなかったり、物事の説明や要約が難しくなっていると思う。それと関連するのだろうか、記憶も曖昧で、手応えの薄いようなものになっている。
● 4月27日
・オランザピンを5mgのみに減薬。
・連休中は兄夫婦がやってきて、祭りに少し出かけたりしたが、やはり際立って何を感じることもなかった。
●5月7日現在
・先月から本質的な変化はなし。何かをやりたいという意欲がまったくなくなってしまった。何事にも興味関心が湧かず、ただソファに寝転がったり、テレビをぼんやり眺めたりして時間を潰している。本はまったく読まなくなってしまった。生がまるで無意味に感じられてならない。
・両親の庇護下で何とか生きられている。この先、自分一人で生きていく自信がなくなってしまった。何にも意欲が湧かない状態で、どんな仕事が自分にできるとも思えない。
●5月11日
・通院。処方は変わらず。様子見とのこと。無感情・抑うつは薬の効果によるもの(だけ)でなく、原症状の表れもあるのだろうと。
●5月15日現在
希死念慮強し。何をやる意欲も湧かず、多くの時間を横になって過ごしている。散歩程度の外出もせず、引きこもりのようになっている。