2018/11/2, Fri.

  • 二時一五分頃から外出。GLOBAL WORKのチェックのシャツに灰色のスラックスを履き、上は紺色のジャケット。晴天だが、西に雲が散って、太陽を隠している時間が多かったよう。(……)駅まで歩いて行き、電車に乗って立川へ。車内では磯崎憲一郎鳥獣戯画』を読む。
  • (……)と会う。まず、フロム中武の喫茶店VELOCEへ。(……)の引っ越しやセックスフレンド((……)はそう明言はしなかったが、話を聞く限りその言葉を用いるのが適当と思える)であるメキシコ人、(……)の話や、こちらの病状の話などをする。生きがいのようなもの、生の目的のようなことはあるかとこちらが尋ねると、創価学会の教えも交えて、マルファン症候群というハンデを抱えながらも社会の役に立つことで、自分と同じような苦難に打ちひしがれている人の希望になりたい、というようなことを(……)は語った。立派な心掛け、志であると思う。(……)からはまた、明後日の日曜日に創価学会の青年部の大会のようなものがあるのでふらりと来てみてはと誘われたが、それほどの興味関心はない。
  • その後、ビックカメラに。(……)がスピーカーを見たがったのだ。Marshall製の、アンプに似た形のスピーカーがあって、そのフォルムを目にするにつけて懐かしさを覚えた。しばらく見分してからグランデュオへ。一階の「銘菓銘品」という店に入る。その店に売っているいちじくチョコレートを買ってきてほしいと母親に頼まれていたのだが、店内を一回りしても件の品は見つからない。それで店員に尋ねてみると、今の時期は扱っていないとのことだった。それなので、母親がもう一つ言及していた品物、神戸一番館のポーム・ダムール(POMME D'AMOUR)――林檎をチョコレートで包んだ菓子――を購入することに。ほか、澤田屋というメーカーの栗のどら焼きを三つに、八ツ橋も買う。
  • その時点で六時前だっただろうか。夕食に行くにはまだ少々早いということで、ルミネで服屋を冷やかすことに。六階に上って二軒ほど見て回り、財布やキーケースなどを売っている店や雑貨屋も見分してから、階を一つ上がってLOFTへ。ここも少々見てからさらに上って食事に。寿司屋に入った。「築地玉壽司」である。ちょっと待ってからテーブルに通されて、始めは握りや手巻きを頼もうとしていたのだが、注文が決まりかけた土壇場で(……)が、ばらちらしというものがあることに気づき、一三〇〇円ほどで味噌汁も茶碗蒸しもついているしそちらのほうが良いのではないかと二人とも気を変える。(……)はそれのみ注文したが、こちらは加えてサーモンやカンパチ、鉄火巻や甘エビの巻き物を注文して、少々金を使いすぎたかもしれない(会計は二五七〇円を数えた)。
  • それで帰路へ。何だかんだ言って、自分が病気になってもこうして連絡を取ってきてくれる友人がいるというのは有り難いことだろうと思う。(……)との今日の時間はなかなか悪くなかったと思う、もしかしたら楽しかったと言っても良いのかもしれない。今日の会合に触発されたものか、(……)くんとも会う気になったので、帰宅後にメールを送った。帰路の電車内ではふたたび『鳥獣戯画』を読んだ。
  • 帰ったのち、俳句をやるのはどうかと思いつく。その案は実のところ、文章の書けなくなった三月頃から頭に浮かんでいたものではあるが、それが以前より現実味を帯びて感じられているような気がする。散文による長い文が書けなくなったのならば、短い形式に挑戦してみてはどうかというわけだ。勿論それはそれで難しさがあり、自分がそれに耐えるセンスや能力を持っているかというと心許ない――と言うか、確実に大した能など持ち合わせていないと断言できるわけだが、ともかく近いうちに句集でも一つ読んでみるのも良いかもしれない。絶望してばかりもいられないのだ。