2018/12/21, Fri.

 長く床に留まって、一一時半を迎える。切れ切れに夢を見て、それがとてもリアルだった覚えがある。しかし、覚めるとその都度記憶は消えてしまう。病前に比べて、物事が細部まで記憶できなくなったという実感があるのだが――したがって、全体に認識の解像度が低下したというか、世界から細部の「襞」が失われてしまったように感じるのだが――夢の記憶に関してもそれは当て嵌まる。以前だったら詳細に綴れたところが、今は目覚めればほとんど何も覚えていない。
 上階のトイレリフォームのために、九時半頃から業者が入っている。卓に食事を並べてから、玄関に続くドアを開けて、どうもこんにちは、ご苦労さまです、よろしくお願いしますと挨拶をする。食事は前夜の残り(大根の葉の炒め物に野菜の汁物)に褐色の五目御飯。
 今は(……)さんの家になっている場所に、以前は(……)さんという人が住んでいた。その親戚にあたるという人から電話があり、我が家までの道を訊いてきたと言う。当然面識はないので、何の用で訪ねてくるのか不明。西新井からタクシーで来るらしく、相当に金も掛かる話だが、午後二時前の現在、まだ訪問はないので一体何なのかよくわからない。結局その後も訪問はなかった。
 正午過ぎ、畑に出る。快晴。水菜に春菊にほうれん草、そして大根二本を収穫。家の前の水場でブラシを使って泥のついた大根を洗ったあと、勝手口の外に干しておく。
 トイレリフォームは二時半頃、完了した。(……)円。三時から新崎盛暉『日本にとって沖縄とは何か』を読み出すが、じきにヘッドボードに寄りかかって眠りに落ちる。それで夕食の支度を怠けてしまった。
 夕食は炒めた豚肉など。夜、新崎盛暉『日本にとって沖縄とは何か』を読み進める。零時四〇分消灯。