2019/6/3, Mon.

 早い時間から何度か覚めていた。六時五〇分のアラームが鳴らないように設定し直した覚えがあるので、少なくとも六時台には既に覚めていたはずだ。しかし結局は一〇時四〇分まで惰眠を貪った。身体を起こして上階に行くと、母親が今日はバイト、と訊いてくるので、今日はないと答える。台所に入って蓋の閉まっていた鍋を覗くと、素麺が煮込まれていた。そのほか、前夜のおかずの残りである魚があると言うのでそれを冷蔵庫から出して電子レンジに突っ込んだ。そうして卓へ。新聞一面から天安門事件関連の記事を読みながら麺を啜る。社会面に掲載されていた元農水事務次官の息子殺害事件も興味深いと言うか、この長男はいわゆる「引きこもり」状態にあったらしいのだが、鬱病にやられていた昨年中はこちらも似たような境遇にあったわけで、引きこもり関連の事件が起こると結構他人事ではいられないと言うか、自分も何かが違っていればこうなっていたかもしれないなという思いを禁じ得ない。あるいは、これから先、そのようになる可能性だってまったくないとは言い切れないのだ。ものを食っている最中母親から、立川のYちゃん(叔父)について、副鼻腔炎になって仕事を数日休んだのだという話があった。そうしてものを食べ終えると、マンゴーのゼリーを母親と分け合ってデザートに頂き、それから薬を服用して食器を洗った。そうして下階に下りてくるとコンピューターを起動させ、前日の記録を付けるとともに、この日の記事を作成した。書籍購入記録の方も付けておくと、今年は今までで既にちょうど七〇冊購入しており、八七〇〇〇円ほどを費やしている。さすがにそろそろ新しく本を買うのは止めて、積み本を少しずつ読んでいかなければならないだろう。そうしてFISHMANS『Oh! Mountain』を流しだし、裏拍の位置で指を鳴らしながら洗面所に行き、歯ブラシを取ってきて歯を磨いた。その後、一一時三六分から日記を書きはじめて、先にこの日のことをここまで綴って一一時五五分である。合間に、元農水事務次官の息子殺害事件についてインターネットで検索したのだが、件の被害者はオンラインゲームの「ドラゴンクエストⅩ」の界隈では知られた人物だったらしく、引き籠ってゲームに耽っていたようだ。それで殺害されてからも彼のアカウントはログインが続いた状態になっているようで、彼のアバター(?)にほかのプレイヤーが「ザオラル」を掛ける「ザオラル祭り」なるものが持ち上がっていると言うので、世も末だなと嘆息した。
 それから前日の記事を書き足したのだが、一二時半過ぎで早くも力尽きてしまい、気力を回復させるために一旦ベッドに移った。それで一時から二時四五分まで、微睡みに意識を乱されながらルイジ・ピランデッロ白崎容子・尾河直哉訳『ピランデッロ短編集 カオス・シチリア物語』を読んだあと、臥位になってさらにしばらく休んだ。気づくと四時が近くなっていたのだと思う。上階に行き、腹を満たすついでに風呂を洗うことにした。浴室に行って浴槽の壁を擦り洗い、流して出ると玄関の戸棚から「カップスター」醤油味を用意して、電気ポットから湯を注いだ。さらに薬缶に水を汲んで電気ポットの水を足しておくと、下階に戻り、インターネットを閲覧しながらカップ麺を食った。不健康にもスープをすべて飲み干し、容器をぐしゃりと潰してゴミ箱に放っておくと、四時半過ぎからふたたび日記に取り組みはじめた。丁度一時間半綴って、六時に達したところでそろそろ食事を作らねばなるまいと一旦切りとした。日記作成の終盤、Skype上ではYさんとのチャットが始まっていた。Cさんに「そそのかされて」、小説を書いたと言う。そのCさんも前日、小説のデータをこちらに送ってきてくれていて、皆が盛んにものを書きはじめたこの状況はなかなか良いものである。それで六時を過ぎるとそろそろ飯を作りに行きますと言い、送られてきた小説のデータをダウンロードしておき、コンピューターを離れて上階に行った。カレーを作るようにと台所の調理台の上には人参や玉ねぎやジャガイモが取り出して置かれてあった。それらを洗って切り分けていき、さらにヨーグルトに漬けられた鶏肉も細かく切り分けると、手を洗い、フライパンに油を引き、その上から生姜をたくさんすり下ろすとともにチューブのニンニクを落とした。それで木べらで円を描くようにしながらしばらく搔き混ぜたあと、野菜を投入した。弱めの火力でじっくりと、じゅうじゅう音を立てさせながら炒めていく。野菜が柔らかくなり、水分が抜けて嵩がだいぶ減ったところで鶏肉を加え、さらに炒めてから水を注いだ。煮ているあいだに、玄関から外に出て、郵便物を回収し、それから自室に下りて手帳を持ってきた。灰汁を取ったあと、ソファに就いて手帳を読んでいるとインターフォンが鳴った。玄関に出ていくと、三丁目のKさんという若い人で、青年団の方で今度盆踊りを催す、引いてはその旨を回覧してほしいということで、茶封筒に入った用紙を渡してきたので、礼を言って受け取った。戻ると封筒をテーブルの上に置いておき、ソファにふたたび就いて脚を炬燵テーブルの上に伸ばして楽な姿勢を取りながら、手帳から岩田宏の詩の断片を読んでいると、母親が下階から帰ってきた。上がってきた彼女に、ルーを投入するように頼み、こちらはソファでだらけた姿勢を取りながらその後のことを任せ、そうしてカレーは完成された。七時一五分くらいまでだらけたあと、まだ腹がそれほど減っていなかったので、下階に戻って本を読んだが、ここでもまた終盤にはいつの間にか意識を失ってしまったようで、大して読み進められないうちに八時を迎えていた。そうして食事へ。カレーに焼売にサラダ。卓に就いてテレビのどうでも良い番組に時折り目を向けながらものを食っていると父親が帰宅した。おかえりと呟き、カレーをもう一杯おかわりして食すと、回覧の件を母親に促されて父親に伝え、それから皿を洗って風呂に行った。"いかれたBABY"のメロディを口笛で吹きながら湯に浸かり、出てくるとさっさと下階に戻って、八時半から一時間、前日の日記を書き足した。一時間で力尽きて、その後、一〇時半過ぎから小林康夫中島隆博『日本を解き放つ』の書抜きを始めているのだが、それまでの一時間のあいだに何をしていたのかとんと記憶が残っていない。一〇時半から書抜きをしながら、Skypeのチャット上でやりとり。前日に行ったうさぎカフェのことなどを報告。そうして一一時半からふたたび日記を書きはじめたが、一五分で面倒臭くなって翌日に回すことにした。その後はベッドに移って、コンピューターを持ち込みながらインターネットを回ったり、引き続きSkypeでチャットを交わしたりしたのち、一時過ぎに就床した。


・作文
 11:36 - 12:37 = 1時間1分
 16:34 - 18:05 = 1時間31分
 20:33 - 21:34 = 1時間1分
 23:34 - 23:49 = 15分
 計: 3時間48分

・読書
 13:00 - 14:45 = 1時間45分
 19:17 - 20:04 = 47分
 22:34 - 23:24 = 50分

・睡眠
 2:40 - 10:40 = 8時間

・音楽