五時に起床した。ハムエッグを焼き、味噌汁とキャベツを食べた。G・ガルシア=マルケス/高見英一他訳『落葉 他十二篇』を読みはじめ、六時になってから三十分、ベッドボードにもたれて目を閉じた。窓外の景色は音のない深海めいた闇夜から抜け出し、かわたれた光のなかで透きとおった空が呼吸をはじめた。見る見るうちに太陽は高度を増し、七時を過ぎるとオレンジに染まった部屋の壁に影絵が浮かびあがった。五十六の英文を二回ずつ音読した。それから瞑想をしたが、なかば眠っていたようだった。
午前中を終えて午後の一時限は休憩だが、ガルシア=マルケス『落葉 他十二篇』をめくりながらも間欠的に押し寄せてくるおそろしい眠気の波に飲みこまれていくらも進まない。さすがに教室でおおっぴらに眠るわけにもいかないので、奥の一席に隠れるように座って壁にもたれて目を閉じたが、うとうとして気づくとその場面を同僚の一人に目撃されていた。昼食を抜いて(正確にはウイダーインゼリーとココアを飲んだ)血糖値が下がっているためか、眠いのもそうだがやたらと疲労を感じてふらつくし、目もかすんでいたようで、最後の時限の途中で発作的な吐き気に襲われたときは久々の激しい神経症状に危機感を覚えたが、どうにかやりすごした。
四時半過ぎに帰宅して五時には食事をとった。麻婆豆腐に米、じゃがいもをトマトソースとチーズで包んだもの、肉まん。食事をとるとなんとか体力が回復して、休憩中にいくらか眠ったこともあって帰ってからは眠らずにすんだ。Genesis『Live』をかけ、途中風呂をはさみながら小島信夫・森敦『対談 文学と人生』を一三五頁まで読んだ。ギターを適当に弾いたあとに、Kermit Driscoll『Reveille』を流しながら日記を書いた。