2021/12/22, Wed.

 赤いヒナゲシ

 精神がないって
 なんて素晴らしいこと。感情――
 ああ、それなら持っています、それは
 わたしを支配するもの。
 わたしは天にいる
 太陽という主人のために
 自分を開きます、彼の存在自体のように
 燃え立つ心を
 見せるために。
 心以外の何がここまで
 燦然と輝けるでしょう?
 親愛なる兄弟姉妹たちよ、人間になる前の
 その昔、あなたがたもわたしのようでは
 なかったかしら? 一度咲いたら
 二度目はないにもかかわらず、
 己を開くことを許しませんでしたか?
 なぜって今、わたしはまさに
 あなたと同じように
 話しているからです。心を
 打ち砕かれたから話すのです。



 THE RED POPPY

 The great thing
 is not having
 a mind. Feelings:
 oh, I have those; they
 govern me. I have
 a lord in heaven
 called the sun, and open
 for him, showing him
 the fire of my own heart, fire
 like his presence.
 What could such glory be
 if not a heart? Oh my brothers and sisters,
 were you like me once, long ago,
 before you were human? Did you
 permit yourselves
 to open once, who would never
 open again? Because in truth
 I am speaking now
 the way you do. I speak
 because I am shatterd.

 (ルイーズ・グリュック/野中美峰訳『野生のアイリス』(KADOKAWA、二〇二一年)、56~57)



  • 一一時ちょうどに覚醒して、しばらく深呼吸してから離床。きょうもまた快晴。上階に行き、仏間の箪笥からジャージを出してきがえて洗顔やうがいをしてから食事。前夜の唐揚げや麻婆豆腐や大根の味噌汁ののこり。新聞、武蔵野市住民投票案は否決されたと。外国人にも投票権をあたえる条例だったわけだが、賛否は伯仲し、無所属四人中の二人の動向が鍵となったようだ。自民党公明党など反対側が一四人だか一三人、立憲民主党共産党など賛成側が一一人だったとおもう。この件をめぐっては各陣営の議員にたいして中傷的なメールがおくられたりという攻撃もあり、まったく見ていないがたぶんTwitterなんかも荒れているのだろう。無所属のひとりはさいごの日までどちらに投票するかあきらかにしなかったわけだが、最終的に、制度じたいに市民の理解がえられておらず、分断を生む可能性があるというかんがえで反対に投票したらしい。
  • 皿洗いと風呂洗いをすませて帰室。きょうもまた三時ごろには出る必要がある。なんとかできるだけ日記をすすめたいが、そうはいっても必死になってがんばったところでたいして書けやしない。一八日をさくばんたしょう書けはしたが、まだまだ記憶がのこってはいる。
  • 一八日の日記をすすめたが、披露宴のとちゅうまでしか行けず。一時をまわったあたりで脚をほぐしておきたいので臥位になり、『ボヴァリー夫人』を読んだ。書見ももっとガンガンすすめていきたいのだが。二時前に切ってストレッチ。左右に開脚して両手を腿のうえに置き、上体を左右にひねりつつ脚の付け根あたりを前後させたりまわしたりするようなかんじでほぐすのがきもちよい。ベッド上で合蹠など四種類のセットもやって、上階へ。洗濯物をとりこむ。陽はまぶしいが、熱量はあまりない。芋がらが円形ハンガーにとりつけられて吊るされてあったが、これは出したままでもいいと母親が言っていたので、戸口にちかいほうに移動させておく。タオルなどをたたんではこび、洗面所で髪をととのえ、おにぎりをひとつつくって即席の味噌汁や白湯とともに持ち帰った。エネルギーを補給するあいだ、またそのあとで歯をみがいているあいだは都立高校入試の社会の過去問(二〇一九年度)を確認していた。そろそろ過去問をしっかり予習しておいたほうがいい。二〇一九年度は去年もおととしもあつかったのでかなり見覚えがあるが。そうして歯磨きをすませて口をゆすいでくると、ここまで書き足して三時ちょうど。
  • 作: 「旅人にひろわれぬまま風景よ黄泉路を照らしうたえ無言を」
  • 出勤は徒歩。出るまえに白湯を飲んだからなのか、またいそいで脚をおおきくうごかしずんずんあるいていったこともあるのか、とちゅうで尿意がかさんだ。先日もおなじことがあり、(……)にはいってトイレを借りればいいやとおもっていたところがその日は休館だったのでやむなく職場までがまんしたのだったが、この日はふつうにあいているのではいって用を足した。しかしもしあいていなかったからけっこうやばかったかもしれないというくらいの尿意ではあった。勤務(……)
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