2022/11/17, Thu.

 それではごきげんよう、少女よ、少女よ! あなたに良い日曜日、優しい両親、おいしい食事、長い散歩、澄んだ頭脳がありますように。明日またぼくは書きものを始めます、ぼくは全力で突っこみたい、書いていないと、ぼくは(end175)自分が強情な手で生から押し出されるように感じます。(……)
 (マックス・ブロート編集/城山良彦訳『決定版カフカ全集 10 フェリーツェへの手紙(Ⅰ)』(新潮社、一九九二年)、175~176; 一九一二年一二月二〇日から二一日)




 いま午後六時前。鶏白湯のスープで野菜を煮込んでいるところ。クソ腹が減った。きょうの覚醒は九時ごろ、起床は一〇時過ぎで、起きたときには青さのひろがる晴れだったので、このチャンスにシーツを洗うことにした。それで水を飲んだり小便をしたりすると瞑想よりもシーツを優先して、座布団や枕や掛け布団を寝床からどかすとテープをいくらかペタペタやって埃やゴミを大雑把に取った。それからシーツをとりあげて、窓のそとでいくらかはたいたりバサバサやったりする。そうして洗濯機へ。敷布団のほうもテープで両面を掃除してから窓のそとに出しておく。敷布団の裏側はけっこう黴が生えていてやばい。湿度や汗のおおい夏場に万年床でたたみあげもせずに敷いたままだったから、そのときに生まれてしまったのだろう。どうやってとればよいのだろうか。布団がなくなったあとの床は箒で掃いておき、ここさいきんとんと掃除をしていないし椅子のまわりや洗濯機やながしのあたりもたしょう掃いておいた。また、浴室前の足拭きマットもながいこと放置していたので、これもまず箒で表面の髪の毛やゴミをかきだすようにあつめて捨てたあと、テープをいくらかやり、窓外の柵にとりつけておく。こいつもそのうち洗わないと。その他椅子も、ティッシュに消毒スプレーを吹きつけて拭いたり、こまかいところにテープをやったり。そういうわけで掃除に起き抜けの時間をいくらかついやして、それから椅子に座って瞑想をはじめたのが一一時一分だった。ちょうど半くらいまでなので三〇分ほど。寝床にいるあいだに胎児のポーズで揺れたりしていたので、背すじはちからを入れずとも楽にすっと立った。なかなかよい。からだの感覚にも意識がけっこうフォーカスされた。
 一年前の日記で目を引いたのは往路のはじめの記述くらい。

この往路は電車ではなく、徒歩。天気はけっこう良かった。坂道にかかって右手、川のほうを見下ろせば、先日も見たイチョウの樹はいかにもあかるく見事で、周辺にさまざまいろどりはあるし川を越えてむこうの林も色変わりしてスプレーをかけられたようになってはいるが、このイチョウのしっとりとしたレモンイエローが視界のなかでひときわあざやかに浮かんでいる。来たほうを振りかえると、かなたの山から川から宙や樹々や屋根まであたり一面、西からゆるくかけながれる午後三時のひかりを浴びてほがらかに自足したかのような色だった。坂をのぼって行くとしかし、頭上の樹冠は先日見たほどにあかるくはなく、ひかりのひろさや濃さが減っているようだったが、それは季節がすすんだということもあり、またきょうは空に雲が淡く混ざっているということもあるのだろう。

 一度目の食事はキャベツと豆腐のサラダに米と唐揚げ。冷凍の唐揚げはもうなくなった。その後はだいたいだらだらしているのだが、天気はだんだんとふるわなくなって、二時くらいには空が寒々しい白さに満たされていたのでそこで布団やシーツを入れた。寝床をセッティング。それで湯を浴びた。それいぜんに音楽を聞く時間も。背もたれに首をあずけて左右にゴロゴロやるのがやはりきもちよくて胸もほぐれ、呼吸が楽になるので、音楽をききながらこの時間を取るのがよい。なぜかとうとつに"Four on Six"を聞きたくなって、Amazon Musicで検索するとそういうなまえのバンドだかグループがあるらしくてその曲ばかり出てくる。The Beatlesの曲をやったりしているので、たぶんギターでのジャズユニット的なものか。それでWes Montgomeryのスタジオ版と、『Smokin' At The Half Note』だっけ、Wynton Kelly Trioとやったライブ音源をまず聞く。スタジオ版はライブに比べるとテンポがややおそめでもったりしているが、Wes Montgomeryのソロはあらためて聞いてみるとかっこうよいし、音使いも通り一遍でない。これくらいゆうめいな演奏ならネット上にタブ譜もふつうにあるだろうから、この曲のソロを練習するのも良いかもしれないとおもった。ピアノのTommy Flanaganもなかなか活躍している印象で、ソロ中にあざやかに速弾きして音をひろげる瞬間が二回あって、そこは耳を引いた。ベースはPercy Heathでドラムはその兄だか弟だか知らないがAlbert "Tootie" Heathだったはず。Jimmy Heathが長兄? Percy Heathがキャリアのさいごのほうになってはじめて出したソロアルバムとかちょっと聞いてみたい。たぶん職人的な地味さだとおもうが。ライブ版のほうはむかしから好きだし、このアルバムはきちんと集中してなんども聞いたとはいえないにしてもけっこうながしては来たのでおぼえもあるが("Impressions"がすごい)、さいしょからテンポがスタジオよりはやいしWes Montgomeryのプレイも闊達にのっていて、Wynton Kellyも軽快にかけのぼっていくときとかならではだよなあという感触でよい。Paul Chambersのれいのやたらギコギコいうアルコはお愛嬌というところだが。ドラムはJimmy Cobbだったはず。
 そのほか検索して出てきたのがLee Ritenourの版、John ScofieldJohn Abercrombieの版で、あと横田明紀男(Fried Prideのひと)がソロギターでやっているらしい音源もあって("Four on Six"をソロギターでってどうやんの? とおもうが)、かれみたいにギター一本でいろいろ弾けるようになれるのがほんとうはこちらの理想なのだけれど道は遠すぎるし、諸般の事情でそちらを追究することもできない。横田明紀男のやつはまだ聞いていないが、前者ふたつは聞いて、Lee Ritenourはほんとうは『Wes Bound』(だっけ?)の音源があたまにあったのだけれど見つかったのはそれではなくて『Alive In L.A.』というライブ盤のやつで、こんなライブ出ているの知らなかったが、聞けば楽器それぞれのトーンとかぜんたいてきな音像がやっぱりフュージョンを通過したやつらのものだよなあと。ベースは低音の低さからしてあきらかに五弦で、Anthony Jacksonか? とおもったのだが、いっぽうでオルガンもはいっているのでこれオルガンか? ともおもわれてよくわからない。ふつうにベースに聞こえたのだけれど、終盤のオルガンソロのあいだはずっと基本リフのくりかえしだったので、オルガンだったのかもしれない。ドラムはキックの音とかかんぜんにフュージョンで、だれだかわからないがHarvey Masonに聞こえないこともないと漠然とおもったものの、あとでサックスソロのとちゅうにサックスとドラムだけでながくブレイクするというか、そのデュオだけで曲調からはなれてややアヴァンギャルド風味も混ざったソロをやる場面があって、そこを聞くにこりゃHarvey Masonじゃないなとおもった。サックスもさいしょのうちはErnie Wattsかなと、Ritenourまわりの人員をよく知らないのでそのうちで知ってるなまえを浮かべているだけなのだけれど、そうおもったものの、ブレイクソロのあいだには苦いような音もたしょう出したり、コードやスケール感の薄いフレーズも吹いていたので、これもたぶんErnie Wattsじゃないなとおもった。曲調を切断してわざわざそういうパートをつくったり、あとそこからもどるときもあんまり脈絡もなくテーマのさいごにあたるれいのキメでもどっちゃうあたりも、フュージョンの連中はこれだからとかおもわないでもない。わざわざこの曲でこんなことやらなくてもいいでしょ、と。Ritenourはさすがにスタジオミュージシャンのテクニックで、ソロの後半は三連符で速弾きをつづけてかけまわる部分があったけれど、よくこのトーンでこんなミスなく速弾きできるなとおもった。聞いたあとにdiscogsをみるとこれは九七年の音源で、ベースはMelvin Davisなのでなるほどとおもった。キーボードはBarnaby Finchとなっているが、オルガンはAlan Pasquaでクレジットされているからたぶんかれのほうだろう。ドラムはSonny Emoryといって知らないひと。サックスはピアノではないほうのBill Evansで、ああそうか、Bill Evansか、ひさしぶりになまえ見たなとおもった。たしかにああいう吹き方していても疑問ではない。
 そのあとJohn ScofieldJohn Abercrombieのやつも聞いてみると、これもまあやはり音としてはフュージョンを通過したやつらのもので、フュージョン的な連中が純ジャズをやるときのあの独特の感じというのはなんかなあとおもうときもあり、この音源なんてドラムがなぜか、サンバじゃないんだからみたいな叩き方を冒頭からしているし、右のギターはテーマリフを高い音域で弾いていてそういう感じなの? とおもった。ベースもこちらの音源はウッドだけれど、八〇年代のアルバムとかによくあるゴムっぽい感じ、うすっぺらくビヨーンと伸びるようなトーンで、じぶんはああいうウッドベースの音はあまり好きではない。John ScofieldJohn Abercrombieを聞き分けられるほど聞いていないとおもったのだが、後手を取った左のギターがソロをはじめてまもなく、あ、こっちがジョンスコだわとわかってしまった。まちがっている可能性もむろんあるけれど、ちょっと着ぶくれしたような、ふくらみのあるトーンがそうだった気がするし(RATをつかっているのだっけ?)、たぶんハンマリングとかプリングがフレーズの突端でちょっとだけ顔を出すときの瞬間的に粘るようなニュアンスに聞き覚えがあるような気がする。右の、おそらくJohn Abercrombieのほうはトーンがやたらトレブリーで、プレイもそんなに印象にのこらなかったが、ジョンスコは聞いてみればやっぱりうまいなというか、どこでそう感じるのかわからないが構築性や均整を見た気もするし、こういうややフュージョン寄りな演奏のなかでも適度な品をたもっているなという印象かもしれない。これもあとでdiscogsを見たところ、ベースはGeorge Mrazで、あれGeorge Mrazかよとおもった。たしかに音源によってはああいう音のときもあるが、純ジャズっぽい音でやっているときのプレイはむしろ好きなほうにあたる。ドラムはPeter Donaldという知らないなまえ。八四年の音源で(『Solar』というアルバム)、プロデューサーとしてOrrin Keepnewsのなまえがある。ジョンスコはフュージョン的なときのやつはほぼ聞いたことないし、そもそも全体的にあまり聞いたことはなく、二〇〇〇年代のジャムバンド的なやつにほんのすこし触れたくらいなのと("I Don't Need No Doctor"を(たしかJohn Mayerを招いていたっけ?)やっているのとか)、あとは『A Moment's Peace』というバラードアルバムを地元の図書館で借りてそこそこ聞いたくらいで、このアルバムはそれまでバラードアルバムなんぞぬるくて聞いてられん、ジャズはライブだ! と血気盛んだったこちらの好みをすこし変化させたエモーショナルなプレイにあふれた良作である。たしか去年くらいにながいキャリアのなかではじめてECMからアルバム出したとか聞いたおぼえがあるので、そのへんちょっと聞いてみたい。John Abercrombieはさらに輪をかけて聞いたことがなく、なまえだけで、どういうひとなのかぜんぜん知らない。


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 きのうの夜にnoteをみると、いぜんもサポートをくれた「(……)」さんがまたサポートしてくれており、メッセージが来ていたのでそれへの返信をつづった。

(……)


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 いま午後一一時一九分。さきほど一三日の夜の外出路のことを書いて完成、投稿。わりとゴロゴロしているしからだや胸のあたりはけっこうほぐれているのだが、そのわりに胃がちょっとひりひりするような、口内に胃液が混ざっているような感覚はあり、すっきりしない。一進一退という感じでなかなか体調が決定的によくなりきらない。気長に行こう。とはいえ悪いというわけではなく、夕食後に、きょうはここで薬は飲まず一錠だけにしてみるかという気になってそうしたくらいで、胃のひりつきはそのせいもあるのかもしれない。ほんとうは一四日のこともこのまま書きたいし、きのうの外出の往路帰路なんかは帰ってきているとちゅうに、帰ったら記憶の豊富なうちにすぐ書きたいという意欲がたかまっていたのだけれど、けっきょく疲労でからだがついていかなかった。しかたがない。とにかく無理せず体調優先だ。
 きょうは籠もっているのでその他たいしたこともないが、鶏白湯の煮込みうどんはかなりうまかった。そのへんは回復が見て取れる。夕食後に書抜きもいくらか。Montefiori Cocktail『Raccolta, Vol.3』をBGMに。このイタリアのユニットはイージーリスニングというか、ラウンジ・ミュージックとかいうみたいだが、まあアシッドジャズとかクラブジャズとかああいう方面にちかい洒落た音楽で、さいきん二〇一四年の日記になまえが出てきていておもいだしたのだ。これはとうじまだ読んでいたかわからないが、たぶんもう追っていなかったろうが、「(……)」という、大学時代によく読んでいたブログのひとがミックスを自作しており、そのなかにふくまれていて知ったなまえだ。「(……)」は(……)さんのブログいぜんでこちらがもっともはまったブログであり、大学への行き帰りをつかって携帯でいちばん古い記事から順番に読むということをやっていたし、なんどかコメントをしたことすらあった。いまくだんのブログをおとずれて、たしかこのなまえでコメントしたはずと検索してみるととうじのじぶんの書き込みが出てきて、ふつうに恥ずかしい。このブログを読んだことで知的興味に火がついて本をいろいろ読むようになりました、的なことをつたえている。時期は休学中。あと、この時期はまだ文章を書いていないからちゃんとしておらず、カジュアルな口調になっているのだけれど、そのなかになんかどことなく偉そうな調子が感じ取れて、これは「(……)」の語り口に影響を受けたものでもあろうが、もっとちゃんと礼儀正しく書け馬鹿野郎とおもった。こいつはまだじぶんがちっともたいしたことのない矮小で微粒子的な世界のたんなる一片であることを理解していない。はなしにならん。そこを通過してからが生だ。おごるんじゃない。謙虚さと身の程と形式を知れ。


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  • 「ことば」: 31, 9, 24, 32 - 37
  • 日記読み: 2021/11/17, Wed. / 2014/4/7, Mon.


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Samantha Lock, Léonie Chao-Fong and Martin Belam, “Russia-Ukraine war at a glance: what we know on day 266 of the invasion”(2022/11/16, Wed.)(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/16/russia-ukraine-war-at-a-glance-what-we-know-on-day-266-of-the-invasion(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/16/russia-ukraine-war-at-a-glance-what-we-know-on-day-266-of-the-invasion))

Poland’s president Andrzej Duda has said the missile that landed in his country and killed two people appears to be an “unfortunate incident”. It was highly probable that the rocket, which was Russian-made, was used by the Ukrainian air defence, he added. There were no grounds to believe that the missile incident was an intentional attack, Duda said, or that the rocket was launched by the Russian side.

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The Russian defence ministry has claimed that on Tuesday it had not targeted anywhere within 35km (22 miles) of the Ukraine-Poland border. In a statement reported by Tass the ministry said: “Statements by various Ukrainian sources and foreign officials about allegedly ‘Russian missiles’ falling in the village of Przewodów are a deliberate provocation with the aim of escalating the situation”. The Russian ministry claimed to have identified the wreckage as a Ukrainian S-300 from photographs.

Ukraine is requesting “immediate access” to the site of the explosion in eastern Poland, a senior Ukrainian defence official said. Oleksiy Danilov, secretary of Ukraine’s national security and defence council, said Ukraine wanted a “joint study” of Tuesday’s incident with its partners. He added that Kyiv expected its allies to provide the information that provided the basis for their conclusions that the incident may have been caused by Ukraine’s air defences.

Jens Stoltenberg, secretary general of Nato, says the Polish missile incident demonstrates that the war in Ukraine “which is Putin’s responsibility – continues to create dangerous situations”. Nato is “constantly” assessing its presence in the eastern part of the alliance, he said, adding “At the same time, we have no indication that this was a result of a deliberate attack on Nato territory. And we have no indications that Russia is planning offensive military actions against the Nato allies.”

UK prime minister Rishi Sunak has blamed Vladimir Putin’s “cruel and unrelenting” war for destabilising the world economy, while calling for Nato allies to wait for the results of “a full investigation into the circumstances behind missiles falling in Poland yesterday”. The British PM and his Canadian counterpart Justin Trudeau spoke with Ukraine’s president Volodymyr Zelenskiy, and said in a read-out afterwards that “whatever the outcome of that investigation [into the explosion in Poland], Putin’s invasion of Ukraine is squarely to blame for the ongoing violence.”

A senior adviser to Ukraine’s president said on Wednesday that Russia was to blame for any “incidents with missiles” after its invasion of his country. “In my opinion, it is necessary to adhere to only one logic. The war was started and is being waged by Russia. Russia massively attacks Ukraine with cruise missiles,” Mykhailo Podolyak said in a written statement. “Russia has turned the eastern part of the European continent into an unpredictable battlefield. Intent, means of execution, risks, escalation - all this is only Russia. And there can be no other explanation for any incidents with missiles.”

Turkey’s president Recep Tayyip Erdoğan said he is satisfied with Russia’s claim that it was not involved in the incident in Poland, and that “insisting that the missiles were Russian-made will provoke this issue.”

Former Russian president and hawkish long-term ally of Putin, Dmitry Medvedev, has said that the explosion on Polish territory showed the west was moving closer to another World War. “The incident with the Ukrainian-alleged ‘missile strike’ on a Polish farm proves just one thing: waging a hybrid war against Russia, the west moves closer to world war,” Medvedev wrote on Twitter.

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A draft declaration from G20 leaders said “most members strongly condemned the war in Ukraine”, demanding Russia’s “complete and unconditional withdrawal” from its neighbour’s territory. The reference to war is a rejection of Russia’s claim that it is involved in a “special military operation”. But it also said “there were other views and different assessments of the situation and sanctions”, reflecting the divisions among G20 states over Russia. The declaration warns that “the use or threat of use of nuclear weapons is inadmissible. The peaceful resolution of conflicts, efforts to address crises, as well as diplomacy and dialogue, are vital. Today’s era must not be of war.”

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Sweden will deliver new military aid worth 3bn crowns (£242m) to Ukraine, its biggest package of defence material to date, which includes an air defence system, prime minister Ulf Kristersson said.

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Britain will have to tackle Russian aggression for years to come, said the MI5 chief on Wednesday, adding that his agency had blocked more than 100 attempts by the Kremlin to insert suspected spies into the UK since the Salisbury poisonings. Ken McCallum, giving an annual threat update, said state-based threats were increasing and said the UK also faced a heightened direct threat from Iran, which had threatened “to kidnap or even kill” 10 people based in Britain in the past year.


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Guardian staff, “Republicans scrape back control of US House”(2022/11/17, Thu.)(https://www.theguardian.com/us-news/2022/nov/16/us-midterms-2022-republicans-win-control-house-representatives-congress-midterm-election-results(https://www.theguardian.com/us-news/2022/nov/16/us-midterms-2022-republicans-win-control-house-representatives-congress-midterm-election-results))

Nevertheless, the party finally won its crucial 218th seat in the lower chamber of Congress, wresting away control from the Democrats and setting the stage for a showdown with Joe Biden in the next two years of his presidency.

The result means the end of Democrat Nancy Pelosi’s venerable time as House speaker and is likely to pass the speaker’s gavel to Republican leader Kevin McCarthy who has announced his intention to take up the post.

Control of the House is crucial as it will allow the Republicans to launch an array of congressional investigations ranging from Biden’s botched withdrawal from Afghanistan to more obviously politicized probes of government actions during the coronavirus pandemic and Biden’s son Hunter’s business activities.

The Republican-run House is likely to be a raucous affair as its predicted slim majority means that it will only take a few rebels to stymie any legislation – effectively handing great power to almost every member. With the Republican right full of fringe figures, like Georgia’s Marjorie Taylor Greene, that could be a recipe for chaos and the promotion of extremist beliefs and measures.

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Meanwhile, Republican performance in the Senate was worse. Democrats retained control of the upper chamber when their incumbent senator was projected as the winner in Nevada the Saturday after election night. The remaining seat up for grabs, in Georgia, will be decided in a run-off between incumbent Raphael Warnock and his Republican challenger Herschel Walker in early December after neither surpassed 50% of the vote.

If Warnock wins, Democrats will enjoy a one-seat majority, 51-50, in the 100-seat senate, a small but significant improvement on the current 50-50 balance that will continue should Walker win, with Kamala Harris continuing as the tie-breaker for the Democrats in the vice-president’s traditional role as president of the senate.


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Olúfẹ́mi O Táíwò and Joshua Stein, “Is the effective altruism movement in trouble?”(2022/11/16, Wed.)(https://www.theguardian.com/commentisfree/2022/nov/16/is-the-effective-altruism-movement-in-trouble(https://www.theguardian.com/commentisfree/2022/nov/16/is-the-effective-altruism-movement-in-trouble))

Sam Bankman-Fried’s recent alleged fraud raises familiar questions about the reliability and regulation of cryptocurrency. But it also calls into question “effective altruism”, an intellectual movement in philanthropy. If the movement doesn’t change course, one of the most ambitious charitable drives in recent history will end up like so many others: a lab and playground for wealthy donors.

Bankman-Fried was a junior at MIT when he first encountered William MacAskill, a founder of effective altruism. MacAskill pitched him about the “earning to give” strategy – trying to make as much money as one can in order to maximize one’s charitable donations. On MacAskill’s advice, Bankman-Fried began his career trading securities before being hired by the Center for Effective Altruism. Afterwards, he began FTX, an international crypto exchange. Alongside it were the FTX Future Fund and the FTX Foundation, philanthropic organizations committed to effective altruism and staffed by prominent effective altruists, including MacAskill.

The public image of Bankman-Fried’s effective altruism commitments helped attract investment. It also likely helped distract from Bankman-Fried’s description of his crypto approach, which sounded rather like a Ponzi scheme to industry insiders. His personal fortune of $16bn (£13.5bn) made him the wealthiest person in the effective altruism movement by far – until the revelation Bankman-Fried was secretly leveraging client’s funds to cover his own trades, leading to the collapse of his exchange and personal wealth.

What supposedly makes effective altruism different from regular charity is its embrace of statistical reasoning and metrics of efficiency to judge charity’s effectiveness. This focus led effective altruists to meaningful improvements on charity’s status quo: focus on unconditional cash transfers to poor people through campaigns like GiveDirectly, and global health including pandemic preparedness.

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Philanthropy has a simple power structure: the haves give, the have-nots receive. If organizations veer too far from the wishes of their benefactors, funders can withhold their money. Few meaningful guardrails exist to stop the rich from dictating what happens to the money hoarded in philanthropic organizations.

Effective altruism was supposed to be one such protection: discouraging wasteful, suboptimal spending. But they developed that culture in a way that fails to constrain funders’ control over philanthropy and hands them new tools to organize the world around their cynical aspirations and unhinged preoccupations.

Some have used effective altruism-style arguments to advance a peculiar conclusion: just like we shouldn’t discriminate based on where people are born, we should not discriminate based on when people are born. Bankman-Fried, MacAskill and some other effective altruist thought leaders advocate a view called “longtermism”, that we ought to prioritize mitigating low-probability but catastrophic possibilities in the far future. Whatever longtermism’s intellectual merits, it is a powerful rhetorical device allowing tech billionaires to sink money into pet projects under the guise of scientifically rigorous concern for humanity.

In 2021, OpenPhilanthropy donated $80m (£67m) towards the study of potential risks from advanced artificial intelligence, the second-most of any issue the foundation targeted; by contrast, OpenPhilanthropy donated $30m (£25m) to the Against Malaria Foundation, which distributes insecticidal nets. We are uncertain about the impacts of artificial intelligence, but we know there were about 241 million malaria cases causing 627,000 deaths in 2020. Comparing investments in global public health infrastructure to a possible far future universe of billions of digital people is practically and morally dubious. Effective altruism organizations donate hills of cash to research that excites their donors, rather than focus on proven, efficient solutions to imminent needs.

Likewise, effective altruism’s “earn to give” approach appeals to those who successfully chased high-risk investments like crypto. Binance founder Changpeng “CZ” Zhao has said that he plans to give away 99% of his gargantuan net worth of $33bn (£28bn) before he dies. He justifies keeping the wealth for now on the basis that by continuing to build wealth, he’ll have more to donate later.

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At best, the fraud scandal calls into question the “effective” part of effective altruism. That an organization in the crypto space might be fraudulent – or that billionaires’ ulterior motives might dominate the movement’s genuine ones – is far more likely than a robot apocalypse or other speculative “tail risks” effective altruists pretend to be capable of managing.

At worst, the scandal calls into question the “altruism” part. The branding of the champion Bankman-Fried, alongside the collaboration of effective altruist organizations, makes its techno-utopian picture look much more sinister. Former effective altruists have proposed “structural reforms”, some of which echo broader calls for “participatory funding” – democratic control of philanthropic organizations by those who are impacted by the organizations’ endeavors. These criticisms seem to have been largely ignored in favor of a tech and capital-friendly research agenda – and a system controlled by the few with enough money or access to participate.