(……)ぼくは出かけなくちゃならない、ちょうど親戚の者たちがひどくやかましい声を立ててやって来たのです。家はふるえ、ぼくは見られず聞かれないようにして玄関の間から逃出します。あなたと一緒だったら! あなたのためなら、ぼくは階段を下りるのさえ静かにするでしょう。というのは、ぼくは――それがぼくのやる唯一のスポーツであり、ついでにいえば自分で工夫したものですが――階段を、上ってくるすべての人の恐怖となるように、すごいスピードで駈け下りる [*2] という習慣があるからです。(……)
(*2): 『判決』のおわりの箇所「斜面を走るように駈けおりた階段の上で、彼は上ってくる女中にぶっつかった。……『まあ!』と彼女は叫び、前掛けで顔を蔽ったが、彼はもう走り去っていた。」を参照。
(マックス・ブロート編集/城山良彦訳『決定版カフカ全集 10 フェリーツェへの手紙(Ⅰ)』(新潮社、一九九二年)、184; 水曜日 一九一二年一二月二五日 午後三時)
五時半のはやきにいちど覚醒。しばらくまどろんだあと、きょうはひさしぶりに布団のしたで深呼吸をした。あおむけのままじっとしてやったり、腕をあげて万歳の姿勢をとったり、足の裏をあわせたり。胸郭まわりをほぐして呼吸を楽にしておくと、じっさい心身の安定感はちがう。七時を過ぎて正式に起床というか、カーテンをあけてChromebookを取り、一年前の日記を読みはじめた。空は淡い雲をたしょう混ぜられながらもあかるくよく晴れて青い。昨年の日記は描写をそこそこやっている。
皿と風呂を洗う。風呂場の窓をあけると、きょうは起きるのが遅くなってすでに一時まえだったから、先日とはちがってとなりの敷地には空の西側にもうはいった太陽がつくりだす我が家の影がさしおちており、空き地の縁に溜まっている葉っぱはこのあいだよりも橙の色味をつよめているように見えた。南中にちかいころあいなのだが日なたの色もあまり密と見えず、空気のあかるみも先日の浮遊的だったり夢想的だったりする質感を捨てて冴えていて、浴室内にはかんじられないものの微風もあり、ズタズタに破れながらかろうじて竿にひっかかっている旗の残骸がながれるものに身をほそくなびかせて、まさしく魚のうごきか天女の羽衣めいてうねりながら泳いでいた。
(……)そとに出て道へ。コートを羽織りはしたものの、そこまで冷たい空気でもなかった。東の低みにオレンジ色の月が雲に巻かれてうすぼんやりとあらわれている。道を行きながら首をまわしてまた見ると、先ほどよりもすこし色かたちがおおきくなっているそれは薄雲混じりで平板にひろがる淡い墨色の空のなかでなにか巨大な虫というか、なんらか異質な存在のような印象をあたえてきた。道の暗さはたそがれをとうに越えてもうほぼ宵であり、十字路前で視界の先に、白いズボンを履いた男とスカートの下に脚をさらした女子高生が木立の脇で立ち話しているように見えたのだが、動きがないのでそれは錯覚だとすぐにわかり、ちかづいていけばじっさいガードレールと林の縁に置かれたちいさなカラーコーンだった。(……)
最寄りで降車。月が南寄りの高みに飛び上がっていた。もうほぼ満月。駅を抜けて木の間の坂道にはいると、背後の表通りを行っていた車の音が消えたあとから純粋無垢のしずけさがむすんで、じぶんの靴音ばかりがきわだつなかに空気のながれもまったくないから周囲の葉がすれあう音も立たず、端的な無音と動きのなさに耳が張り、それでもすぐに枯れ葉が落ちるだろうとおもったところがそれもなかなか聞こえてこず、しばらく行ってようやく木立のなかからかすかな気配がしたたった。出口近くになるとようやく風のにおいがはじまって葉が揺らいだのは、斜面下に沢がとおっていて水が近くになったからか。十字路の自販機脇についた旗も軟体動物のように表面を波立たせていた。南の直上に浮かぶ月は雲がかりではあるもののほとんどあかるさを減じられもせず、雲のむこうというよりはその上を悠々とながれており、ただ雲を乗せられたためにいくらか黄味をつよめたようで、おなじ色の暈も身のまわりに溜めて宿していた。
そのほかOasisやニュース。
(……)音楽をイヤフォンにしてOasisを聞きながらストレッチをした。そしてそのままふたたび瞑想に。ながしていたのは『(What's the Story) Morning Glory?』で、このアルバムのデラックス版は三枚組であり、Amazon Musicでいうと二七曲目からが三枚目だとおもうのだけれど、この三枚目はもろもろの曲のデモ音源やライブ音源が収録されていて、二八曲目あたりから"Some Might Say"やらなにやらのデモとか、たまにライブでもアコギ一本でやっている演奏がけっこうあって、それらがどれも良い。正直かなり良いじゃんと、俺もこういうのやりたいわとおもってしまう。"Some Might Say"にかんしていえばバンドでやっているライブも良くて、ボーカルはまあふつうに音程などやや雑だし、リズムもかっちりしているかといったらそうでもないし、録音の音質じたいも良いとは言えないが、音楽とは音程がどう、リズムがどう、音質がどうなどということではない。ひずんだギターがコードをジャーンと鳴らしているその音だけでなんだかもう気持ちが良いというかんじがあった。"Some Might Say"は曲もまあけっこう嫌いではなく(歌詞も対句だったり、サビでtionの音をくりかえして独特の韻律があったりして悪くない)、もったりした感じの半端なあかるさという調子なのだけれど、Oasisの持ち味ってヒットしてメジャーになった曲よりもじつはこういうほうなのではないかとおもったりもする。良いかどうかで言ったらたぶんヒット曲のほうが良いのだけれど、バンドの持ち味じたいはこういうもったりした半端なあかるさみたいなやつではないかと(とは言いながら、セカンドでいちばん好きなのは"Champagne Supernova"一択なのだが)。"Hey Now"なんかもその路線で、この曲のもったり具合は"Some Might Say"よりもさらにつよいし、あの曲のあのやる気のなさはかえってすごいというか、サビにしてもそれいがいの箇所にしてもよくあんなにのっぺりしたメロディのながれで成立させることができたなとおもうくらいだ。単調きわまりないとおもうのだけれど、あれはあれでなんか曲としてうまく行っている。
(……)食べながら夕刊を読んだ。マルコムXを殺害した事件の犯人とされて二〇年いじょう服役したひとが容疑を晴らされたと。このひとはムハンマド・アジズというひとで、もう八三歳だかそのくらいの年齢だったが、六五年にマルコムXが暗殺された事件ですでに故人となったもうひとりとともに有罪をくだされて、終身刑になって長く服役していたが八〇年くらいに仮釈放されていたらしい。もうひとりのひとがマルコムXを銃撃して致命傷をあたえたとみなされていたのだが、再調査がおこなわれた結果このひとの特徴と一致しない目撃証言の存在、またそれをFBIが隠していたという事実があきらかになり、今回の有罪取り消しにつながったと。アジズ氏はマルコムXが幹部としてつとめて黒人差別に反対したNation of Islamのメンバーだったと書かれてあったとおもう。
二〇一四年の分もざっと見たあと、いつもどおりGuardianへ。ウクライナ概報の更新を追い、ほか、ハイチの惨状について。イランで抗議者たちがホメイニの生家に火をつけたという報もあって、すごいことになっているなとおもった。寝床を発ったのは九時ごろで、水を飲んだり用を足したりしてから瞑想へ。九時一五分から。五四分までだったので四〇分ほど座った。寝転がっているあいだによく深呼吸しておいたので、からだの安定性が高く、ながく座りつづけることができる。きのうの起床時や電車内で静止したさいに、からだの各所に意識をむけて感覚やその変容を感じ取るうちにリラックスしてまとまってくるのがきもちよかったので、きょうも身体観察的にやってみた。起き抜けで食い物とかエネルギーを取っていないといくら呼吸していようがからだはまだまだかたくてほぐれていないので、さいしょのうちは肩から胸と背の上部あたりまでがブロックをはめこまれたようで、息を吸ったさいにもちあがるその部分が周辺から直角的に拘束されているような感じで硬い。首のすじや、胸鎖乳突筋も。座ってそういう硬いところを見たり、ほかの場所も見たりしているうちに、じわじわとやわらいでいくのだが、ある境を越えると段階が変わって一気にほぐれるなというタイミングがある。瞑想において観察することと感覚することにちがいはなく、要は意識をそこに向けるということだが、一点集中型のつよい志向性をつづけるのではなくて、ある程度の集束はもちろん必要だけれど、そんなに目を凝らして見るという感じではなく、つぎつぎといろいろな場所に飛んでいく向きのほうがおおきい。からだにばかりあまり集中しすぎてもそれはそれでよくないのかもしれないが、どちらかというとやはりじぶんの肉体感覚や内的感覚をこまかく詳細にみるというのが大事な気がする。そのなかでときおりそとの物音に意識がうつったり、なにか考えごとに飛んだり(身体観察をしているあいだもその裏でなんらかの思念はつねにかならず生まれつづけている)、周囲の空間性を意識したり、もっとひろいスケールで空間的延長を想像したりする。意識の志向性がそういう拡散的な、つぎつぎと移動していくものとして保たれながら、同時にからだを総体として受け取り把握するような契機もえられればそれがたぶん理想的なのだろう。どうしても意識、観察というとちいさな範囲、細部に向かうものとして感じ取られ、総体としての把握というのはよくわからず、せいぜいが各所を高速でうつっていってそれをつなぎあわせるようなありかたになるが。ただ、意識の志向性はつうじょう点的なものとしてイメージされている気がするのだけれど、その点は意外とひろいというか、点というよりは円的なものとしてあるともおもう。懐中電灯のライトみたいな。そのなかでその都度中心的な収束点と、それよりはみえにくい周縁というものがあるのはだから視界とおなじようなものかもしれない。無形的な精神のことがらなので、そういう図形的な比喩でとらえるのがあたっているのかもよくわからんが。じっとして観察しているうちにやわらいでまとまってくるものだから、じぶんのからだに意識を向けることそれじたいがある種からだをいたわることであるような感覚にもなる。
一〇時まえまで座ったあとはストレッチというか体操というか。背伸びをしたり、胸や背面を伸ばしたり、屈伸したり。それで洗濯。ではない、そのまえに洗濯機のうえにまな板を置いて、キャベツと白菜と豆腐を切って大皿に入れた。キャベツはきのうあたらしく買ったやつを二分割してそれぞれつつんでおき、白菜はさいごののこりを少量。白菜もきのうまた買ったが、それはさきほど(いま午後三時半だが)スープに入れるためにつかいはじめた。いちどめの食事はサラダとインスタントのアオサの味噌汁だけ。もうすこし炭水化物とか肉とかがほしいが、米もパンも冷凍食品も買っていない。食事前、野菜を切ってまな板包丁をすぐ洗ったあとで、洗濯もはじめておいた。ワイドハイターがなくなっていたので詰替用を開封して、注水している洗濯機の脇、床のうえでボトルにそそぎこみ、洗剤とともに水のなかにまわし入れると蓋を閉じて開始。食事をしているあいだと食後にかけて洗濯がすすむ。それで食べて皿をかたづけたあとは干すものを干した。まだ一一時くらいだったはず。空気はあかるく、風のながれもたいしてなくておだやかな晴れの日。枕や座布団ふたつもこれいぜんに出してあり、布団はリセッシュを吹きかけたあとにたたみあげておいた。食後は白湯を飲みつつ「ことば」ノートで音読を少々おこない、歯も磨いて、それからきょうは書抜きをやることに。からだの感じはよい。きのうの往路でなんとなくこころもちがよくなり、電車内は緊張したが瞑想的に静止したのがわりとうまく行って、そこからなんかけっこう良い感じになった。食後など胃液感がまったくないではないが、やはり胸郭がやわらいでいて呼吸が楽なのがつよい。それで意欲が出て書抜きをはじめたもののパソコンの動作が遅くなっていたので一回シャットダウンし、立ち上げなおした。アンナ・カヴァン/安野玲訳『草地は緑に輝いて』(文遊社、二〇二〇年)は終了。BGMはMontefiori Cocktailの『Raccolta, Vol. 3』のとちゅうからながし、そのあと『Raccolta N°1』。前者にはいっている”Comment Te Dire Adieu”というシャンソン風(と言って良いのか?)の曲に聞き覚えがあり、ゆうめいな曲なのかなとおもって検索したらたぶんそうらしい。Françoise Hardyというひとが六八年に出したアルバムの版がいちばんさいしょに出てきたので、おそらくこれがゆうめいなようだ。
書抜きを終えると一時くらいだったか? 一時過ぎだ。いや、一時半。携帯をみるとすこしまえに母親からSMSがとどいており、いま(……)(兄)が来てるからTELしようか? とあったので、いま行けるとかえしたがすぐには来ないので、ちょっと背が疲れたからと布団を床におろし、座布団たちも入れてゴロゴロした。ウェブを見る。そうして二時を越えて起き上がると着信がのこっていたので、折り返したが出ない。空腹だったので煮込みうどんをつくることに。ちゃんぽんスープを鍋に入れて火にかけ、ニンジン・タマネギ・シイタケ・白菜・キャベツ少量・大根と切って入れていく。まな板と包丁を洗うついでに、数日前から放置していたシーザーサラダドレッシングのボトルと、さきほどなくなったすりおろしオニオンドレッシングのボトルをそれぞれ洗って始末した。そうしてつぎに洗濯物の取りこみ。二時半を越えれば太陽は見えないわけではないが保育園の建物のきわに近いし、もう陽の恩恵はほとんどない。入れたものをすぐさまたたみ、水を飲むときょうのことを書き出したが、そのとちゅう、三時一五分ごろに着信が来たので出ていくらか会話。母親が喋っていたがじきに(……)ちゃんの声がさわがしく闖入してきて笑う。こんにちはとあいさつしたり、元気? と聞いたりするがあっちはこっちの言うことなんざたいして聞いちゃいない。いつもどおり活発なようすだ。母親がいうには畑に行ってゆずと大根を取ったとか。じぶんで(……)くん来ないの? と聞いたり、母親にうながされて、(……)くん、帰ってきてね、とか言ったりしていた。そのあとあいてが兄にかわり、たしょう会話。職場に復帰したが月曜日の電車内でまた発作があったと報告したり、きょうとなりの(……)さんの土地に見に来てるひとがいて、犬といっしょにひとりで暮らしているひとで、ただソーラーパネルもやりたいっていうからここだと一日中陽があたるわけじゃないからね、とかいうはなしを聞く。職場でオンライン授業とかはやってないのかというのにこたえたりも。ちなみにきょうあしたは(……)らしく、それで人出がかなりあったというので、そうかそんな時期かとおもった。きょうの夕方職場のミーティングで、ほんとうはおれはいつもその場で参加してるんだけど、まあきょうはオンラインで、とも言っておき、そのあとにオンライン授業を問われたのだったかもしれない。まあ無理せずぼちぼちやりますわというところにおさめ、(……)くんの声も聞き、さいごにまた母親や(……)ちゃんにかわってあいさつして終了。(……)さんは? と別れぎわに聞くと、きょうはブライダルのしごとなのだと。兄と子らは泊まるわけだが、あしたかのじょが来るのかどうかは不明。まあたまには家族とはなれてひとりになる時間もあったほうがよいのではないか。お父さんは? ともきいてみたが、いまそとにいるとのことなので、とにかくみんな健康に気をつけて、(……)さんとお父さんにもよろしくつたえといてください、というわけで電話を終えた。それからここまでまた書き足して、いまちょうど四時。
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いま二三日水曜日の午後一一時二〇分。ようやく心身が日記を書く態勢になった。この土曜日でおぼえているのはあと職場のミーティングのことくらい。(……)
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- 「ことば」: 31, 9, 24
- 日記読み: 2021/11/19, Fri. / 2014/4/9, Wed.
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Martin Belam, Guardian staff and agencies, “Russia-Ukraine war at a glance: what we know on day 268 of the invasion”(2022/11/18, Fri.)(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/18/russia-ukraine-war-at-a-glance-what-we-know-on-day-268-of-the-invasion(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/18/russia-ukraine-war-at-a-glance-what-we-know-on-day-268-of-the-invasion))
Russia’s ministry of defence has issued a strongly worded statement after the emergence of video footage it claims shows Ukrainian military personnel deliberately killing more than 10 captured Russian servicemen. The ministry said “The brutal murder of the Russian servicemen is neither the first, nor the single war crime. This is a common practice in the armed forces of Ukraine that is actively supported by the Kyiv regime and straightforwardly ignored by its western patrons”. Earlier this week a UN human rights monitoring agency in Ukraine said it had evidence of both the Russian Federation and Ukraine mistreating prisoners of war.
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The Donetsk region experienced the heaviest fighting of the war so far on Thursday. Russian forces were reinforced by troops pulled from Kherson city in the south which Ukraine recaptured last week. Russian forces fired artillery on the towns of Bakhmut and nearby Soledar, among others, the Ukrainian military said.
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Jess DiPierro Obert in Port-au-Prince, “‘Women’s bodies weaponized’: Haiti gangs use rape in spiraling violence”(2022/11/14, Mon.)(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/14/haiti-gangs-violence-women-rape(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/14/haiti-gangs-violence-women-rape))
It was love at first sight for Madeline, who first met Baptiste at a church retreat in Haiti’s southern port town of Aux Cayes in 2002. As infatuated teenagers, they eventually wed and settled in the Caribbean country’s capital, Port-au-Prince.
With a growing family and unsteady work selling sodas and food staples, the couple could only afford to rent in Cité Soleil, a seaside shantytown where armed groups have turned streets into battlegrounds.
The gang violence became so intense in July that Madeline and Baptiste sent their six children away to a shelter for safety. Days later, the pair awoke in the middle of the night to find the neighbourhood in flames.
Grabbing what belongings they could, they fled towards Carrefour Lanmò, or the “Crossroads of Death” – an intersection frequented by armed groups. They made it through, Madeline recalled, but an armed gang stopped them afterwards and dragged them on to a side street.
Baptiste was pushed to the ground and beaten before a tyre was thrown around his neck and he was set on fire. His last words were: “Can’t you see that we are poor?”
Madeline was raped by more than a dozen gang members. After they were done, she was told to run, forcing her to abandon Baptiste’s body.
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Haitian women and children are not just being caught up in the country’s spiralling gang wars – they are increasingly being targeted for rapes, torture, kidnappings and killings by the 200 armed groups that now control 60% of the capital.
Their plight has been compounded by a lack of safe shelters or refuge. More than 96,000 people have been displaced by the gang violence, but neither the Haitian government nor the international community has mandated formal displacement sites – which have been set up during previous bouts of instability or disasters.
Dozens of women and girls have been raped at some of the 33 makeshift displacement camps, according to the Haiti-based Bureau des Avocats Internationaux (BAI), a legal group trying to assist some of the women who have been attacked.
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Armed groups have proliferated since the assassination of President Jovenel Moïse in July 2021, and despite the rampant violence, a political solution has yet to materialise. Haiti’s de facto leader, Ariel Henry, has called for foreign troops to intervene, but nearly 100 civil society groups want a “Haitian-led solution” and oppose a foreign intervention.
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With more than 60% of the population unemployed and nearly 77% living on less than $2 (£1.7) a day, much of the youth turn to gangs as a means of survival.
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Some of the alleged abuse was at the hands of local aid workers or government officials, according to Joseph, who said neither UN agencies nor the Haitian government were taking action to address the problem.
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Some victims and humanitarian workers said that some gang leaders use their authority to take the virginity of any young girl in their territory.
“Women’s bodies are weaponised,” said Rosy Auguste Ducena, programmes manager at the National Human Rights Network (RNDDH). “It’s a symptom of the trivialisation of rape.”
Rape was originally used as a weapon of control before Haiti gained independence in 1804, largely by colonial powers that enslaved the population and pillaged the land.
Since then, it was only recognised in Haiti as a crime after 2005, and although Moïse was set to adopt a raft of new measures that would have given women more protections – including the legalisation of abortion – no new changes can be adopted until elections.
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Staff and agencies, “Iranian protesters set fire to Ayatollah Khomeini’s ancestral home”(2022/11/18, Fri.)(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/18/iranian-protesters-set-fire-to-ayatollah-khomeinis-ancestral-home(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/18/iranian-protesters-set-fire-to-ayatollah-khomeinis-ancestral-home))