ぼくの最愛の子よ、終りました。より良い時間の見通しが生まれ、まずまずの満足感がきざしはじめました。時折ぼくは、こうした無縁の人々から解放されるためには、犠牲が大きすぎるということはない、妹を犠牲にしたってかまわないという感じがします。もちろん、こんな感情になんらかの事実が対応しているとお考えになってはならないし、またお考えにもならないでしょう。しかしこの感情は追いはらえません。
(マックス・ブロート編集/城山良彦訳『決定版カフカ全集 10 フェリーツェへの手紙(Ⅰ)』(新潮社、一九九二年)、223; 一九一三年一月一二日から一三日)
覚めてからだをうごかせるようになり、携帯を見ると七時二四分。なかなかはやい。布団のしたで手指を伸ばしたり、片脚をもうかたほうのうえにひっかけて足先を振ったり。カーテンレールのそばにもれでているあかるみの薄白さ、それにそこからすこしはなれた天井まであかるさがおよんでいないことからして、また空気の感触からしても、きょうは曇りらしいなとはかった。七時四五分くらいになって身を起こしてカーテンをあけてみるとそのとおり。きのうはいちにち快晴で、夜になっても雲はほとんど見られなかったのに、明ければ空は真っ白なシートである。このときは気づかなかったが、のちに窓をひらいたところ弱いながら雨も降っていて、眼下の路上は濡れていたし、保育園に子どもを迎えに来た自転車の保護者もレインコートをかぶっていた。あおむけにかえってChromebookでウェブをみる。日記の読みかえしも。一年前のみ。この日はみじかく一段のみで済ませている。Guardianからウクライナの概報も読んだ。トップページで各種ヘッドラインを追っているとそのなかにListening diaryというものがあり、これは現役の音楽家があるいちにちでどんな音楽を聞いたか紹介するような日記のシリーズらしく、ぜんぜん知らないひとばかりだが、これはじぶんがふれないようなあたらしい音楽を知るには良いかもなとおもった。起き上がったのは九時一五分ごろ。水を飲んだり手首を振ったり、トイレに行って小便したり顔を洗ったり。寝床にはリセッシュを撒いて、きのうとは逆方向へ(足もとのほうに向かって)布団をたたみあげておく。瞑想のまえだったかあとだったか、スリッパも裸足でずっと履きっぱなしだし、足の裏の汗とか垢とかを吸っているだろうとおもって、ティッシュと抗菌化スプレーで拭いたあとにさらにリセッシュもかけて、それで風に当てておこうと窓をひらいたところが雨降りだったのだ。しかたないのであまり意味はないが、窓枠のうえに置いておき、レースのカーテンを閉ざす。それから椅子に座って背もたれを利用しながら首をしばらくゴロゴロやったあとに瞑想した。九時四〇分から一〇時二分まで。飯を食ったあとなんかは胃のあたりから左胸にかけてが痛んだり、鼓動が響くようでちょっと苦しくなったりすることがあるのだけれど、心臓がなんかなっているのかなとおもっていたが、内臓の配置によって血管が圧迫されているとかなのかもしれない。飯を食うと胃もふくらむだろうし。もしくは血管のほうでもたしょう肥大したりしているのかもしれないともおもった。鼓動のなかに微妙に泡立つような感じというか、一音がぶれて二重化するような感触が起こることがあるのだけれど、あれは脈動のときに血管と内臓がこすれあっているのではないか? と根拠はないがおもった。それかいわゆる不整脈のたぐいなのか。
いずれにしてもからだへの負担は減らすに越したことはないとおもい、きのうの煮込みうどんにすこし水を足してかさ増ししておいた。しょっぱさを減らすのにくわえて、量も増えるし。そして鍋を加熱。キャベツもザクザク切ってこまかくした豆腐を乗せる。胡麻ドレッシング。食事はその二品とあとランチパックのツナマヨネーズ。無意識にがつがつ食ってしまいがちなので、消化しやすいようにゆっくりとよく噛んで、こまかく咀嚼してから飲みこむようにした。皿を空にすると大根おろしをサラダの大皿に少量つくって胃に入れ、ロラゼパムも一錠服用。食器類を洗ってかたづける。ウェブをみながらからだがおちつくのを待ちつつ歯磨きをしたりクソを垂れたり。ある程度消化がすすむと、椅子の足もと付近だけちょっと掃除しておくことに。テープでゴミを取るだけ。椅子の乗っている保護シートと、机のしたのコットンラグ。しゃがみこんでテープをみじかめに切っては、ラグの繊維のすきまにはまりこんで溜まっているちいさなゴミクズどもをペタペタサルベージしてゴミ箱に捨てていく。やるたびに、まいにち一〇分程度だけでもこうしてちょっとずつ各所を掃除すればよいとおもうのだが、じっさいやる気にはならない。白湯をつくったのち、Black Sabbathの『Vol. 4』から冒頭二曲を聞きつつ首をゴロゴロやった。なぜかSabbathの作品をディスコグラフィー順にさいしょからながしていくという謎のながれが生まれている。べつに特段好きなわけでもないのに。Led Zeppelinのほうが好きだ。それからきょうのことをここまで綴って一二時四五分。二時から通話なので、それまで寝床でゴロゴロしようかな。さきほど携帯をみるとSMSで知らない番号から、荷物を届けたがお客様が不在だったので持ち帰りました、URLをご確認くださいみたいなメッセージが来ていて、荷物などたのんでいないしあやしいなとすぐさまピンときたので、番号を検索したところが情報が出てこない。しかしメッセージの文言で検索してみたところ、これはやはり宅配業者をよそおったスパムらしいのですぐに迷惑メール報告してブロックしておいた。こういうあさはかなことはさっさとやめてまっとうに生きるがよい。
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通話は二時からの予定だったが、(……)くんが実家から帰ってくるのに電車が遅れているとかで、また(……)くんもなにかあって二時に間に合いそうにないということで、ひとまず二時一五分からとなった。時間が来ると前回もつかったBIZMEEというウェブ会議サービスで部屋をつくり、ふたりにURLを送信。(……)くんはまだかかるようで、さきにはじめていてくれという。それでちょっと待つと(……)くんがあらわれたのであいさつ。さいしょはかれの実家にいるおばあさんのはなしを聞いたり、こちらの祖母のことをはなしたりした。(……)くんの祖母はもう九七歳と言っていたか、あたまはしっかりしていてぼけているところはないのだけれど、事故で脚をやっており、数年前までは車椅子で移動できていたところがさいきんではそれももうしんどいようで、だいたいベッドにいるようなことになっているのだという。(……)くんが帰ってくれば、せっかくなのでということで食卓をいっしょにするが、ふつうに座っているのも難儀なのだろう、一時間かそこらでもう下がってしまうと。また、目もかたほうは見えていないとか。今回帰って、来たよーと言いながら祖母のところに行ったところ、さいしょは顔が見えていなかったらしく、ん? ん? とか誰何の声をもらしつつ、(……)くんの顔をさわって、髭がある……っちゅうことは(……)ちゃんか! と同定したというので、そこで判断するんかいと笑った。べつに(……)くんはそんなに髭をはやしているタイプではないのだが。佐世保出身ということはいぜんにも聞いたおぼえがあった。運が良いというかわるいというかと(……)くんは口にして、佐世保の空襲をせっかく生き残ったのに、事故で脚をわるくしちゃって(というのがいつごろなのかは聞かなかったが)、しかも二回(と言っていたとおもうのだが)、どっちもべつにわるくなくて、バックした車にぶつかられたとかそういうのなんだよね、とのこと。母親にはあたまが下がるということもかれは言っていた。もう一〇年くらいは介護をしているらしい。さいしょのうちはたぶんおばあさんもたしょうはそとに出たりしていたのだろうけれど、ここ数年はおそらく基本籠もりきりなのだろうから、母親もそれに応じて基本的にはつねに家にいなければならないらしい。買い物に行くときなどは、あらかじめ、二時間くらい出てくるからねと伝えて行っているとのこと。施設に入れるという手ももちろんあるけれど、やっぱり施設だとあっちからすればしごとで、なんにんもいるなかのひとりなわけでさ、そうするとどれだけ手厚い施設だったとしても、どっかしらでしごとの、流れ作業的なっていうか、そういうところは出てくるとおもうんだよね、あと呼べばすぐ来てくれるとかっていうのもあんまりないだろうし、もちろん緊急時のナースコールとかはあるにしても、いまうちだともうばあちゃんと母親とのあいだで直通があって、ピッ、て携帯の一番だか押せばもうそれで、あ、どうしたー? なんかあったー? ってつながるのよ、ということで、そのようにじぶんの母(ではないか? (……)くんの両親が嫁なのか婿なのか、というかおばあさんがどちらの親なのかは聞いていない)を親身に篤く介護している母親の苦労におもいをいたしているようだった。まったく、ひとごとではないですなあという感じ。うちだって両親がいつどうなってもおかしくはない。まだ六〇代とはいえ。母親はなぜかじぶんよりもさきに父親のほうが死ぬということを確信しているというか、確信いぜんの前提としているようで、じぶんがさきに死ぬかもしれないという可能性を一顧だにしていない口ぶりにいつも聞こえるのだけれど、こちらの見たところでも、活力というか生命力というか、母親のほうがたしかにつよいような印象で、たぶん父親のほうがさきに弱って介護することになるんじゃないかと見ている。からだもあちこち痛いようだし(それは母親のほうもおなじだが)。両親が弱ったら兄ではなくて生活に自由度の高いこちらが介護することになるだろうという見通しもある(そうなったときの生活がどうなっているかはわからないが)。なにしろ金は出せないわけなので、代わりに労働力を提供することになるのではないかと。そのばあい、実家にもどって同居することになるのか、べつのやりかたなのか、未来のことはわからないが。近いか遠いかすらわからない。
(……)くんのはなしを受けてこちらの祖母、母方のほうだが、というかいちおう両方はなしたのだったか、いや、父方のほうまではなしたのはこの翌日だけだったかもしれない。通話中に母方のほうの祖母についてはなしたのはたしかで、なぜかといえばそのとちゅうに(……)くんがやってきたからだ。いまこういうはなしをしていたと言って、せっかくなので本篇のまえにはなしておくけど、と祖母がたおれたときからの経緯をたどって語った。たぶん二〇一二年の八月だったとおもうのだが(たしかまだ日記は書きはじめていなかった気がするので――しかし、祖母がたおれて運ばれていったあと、ひとり家にのこって居間のテーブルにつきながら、日記を書こうとしてもそわそわして書けないというじぶんのすがたが記憶にないでもないのだが、偽記憶か、二〇一二年とうじもたしょうは書いていたはずなのでそのせいかもしれない。二〇一三年の八月にたおれたとなると、一四年二月の死までみじかすぎる気がする。たしかもう一年あったはずだ)、陽のギラギラ照りつけている暑い日で、ベランダに洗濯物を干したあと(とこの通話でも説明したのだが、時間をかんがえると干すときではなくて取りこんだときだろう)、なんだか変だと、きもちがわるいといいだして、熱中症かもしれないということでとりあえずソファで休んでいると、しだいに受け答えもはっきりしないようになってきて、目を閉じて気分悪そうな顔であいまいにうんうん言うくらいで、そうしてじきに吐いてしまった、洗面器を持ってってそこに吐いたんだけど(ということはその直前に、そういう予兆があったか、それか本人が吐きそうだということを伝えたかだろう。洗面器を祖母の口もとに持ち上げていたのはこちらだったおぼえがある)、あとで知ったんだけど、あの、くも膜下出血とか? そういう症状が出るんだってね、どういう仕組みなのかわからんけど、吐き気と嘔吐ってのがあるらしいんだわ、そのときはもちろんそれは知らなかったんだけど、それでこりゃ熱中症じゃないわ、やばいわってなって救急車を呼んで、そこからたしかずっと病院にいたはず、さいしょのうちはまだ意識もあって、はなしもわりと通じたんだけど、だんだんわからなくなっていって、ことばも出なくなってさ、だからさいごのほうは行ってもこっちを認識してんのかどうかわかんないような感じだったね、まあたまにことばにならない声を漏らしたりはしてたけど、それでおれ見舞いに行って、鼻くそ掃除してやったりしてたんだわ、ティッシュ突っこんで(と爆笑する)、勝手に溜まっちゃうからね、それで二〇一四年の二月に亡くなったんだけど、けっこうながくはいってたとおもう、だから金もかなりかかったんじゃないかとおもうんだけど。二〇一二年や一三年の、祖母がまだかろうじてことばを発してわれわれと意味の交換をできていたころに、そこでなにが交わされていたのかを文章記録としてとどめておけずいまやもうわすれてしまったことには、いまからおもってたしょうのかなしみと切なさをおぼえはする。もしかしたらたしょう書いてはいたのかもしれないが、すでにのこってはいないし、いずれにしてもとうじのじぶんには能力があまりにも足りなかった。
そうしてはなしに区切りがつくと、本篇はウラジーミル・ソローキン/松下隆志訳『親衛隊士の日』(河出文庫、二〇二二年)について。いちおう(……)くんがなまえを挙げて決まった課題書だったので、どうだった? とかれの感想をまず聞くかたちにした。前評判とかたしょう聞いてたでしょ、じっさい読んでみてどうだった? と。前評判というかあらすじくらいの情報は事前に得ていたが、ディストピアものって聞いていたんだけど、読んでみるとおもいのほかそういう色がつよくはなかったというか、たとえば『一九八四年』だったら、さいしょは政府の側にいたけど離反して、反体制になって抵抗するっていうことで、おおきなながれとかできごととかがあったとおもうんだよね(まあ読んだのもうだいぶまえだから、よくおぼえてないけど)、それに比べるとけっこう淡々としているというか、オプリーチニナが職務をこなしてる一日をあまり盛り上がりもなく順番に書いてるっていう印象で、そこはちょっと意外だった、とのこと。それを受けてこちらは、抵抗者がいないんだよね、と口にした。おおきな抵抗者がいないでしょ、もちろん粛清されてる貴族とかいるけど、おおきな反体制勢力ってのはなくて、それがちょっとふれられてるのは、主人公の、コミャーガだっけ、かれが車のなかでながすラジオだけなんだよね、だから地下組織みたいなのがあるにはあるらしいけど、それは物語にはまったく出てこない、たいして『一九八四年』のほうは主人公が抵抗者だったとおもう、まあおれももうぜんぜんおぼえてないんだけど、なんか洗脳とかされてたとおもうし、たしか、この小説はもちろん主人公が体制側だから、そういうちがいはあるとおもうね、と。
またもうひとつ(……)くんからは、この小説は文学性っていう面からみるとどうなのかという疑問が提出された。ことばあそびみたいなことをやっていたり、あとかなりこう、性的な記述が……というので、品のない、ね、とこちらは受けて笑う。
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いまもう一二月四日(日)の午後二時台で、現在の心身だとこの日のはなしを詳しく書く気力が起こらないから、もったいない精神を大胆に放擲し、書かないという勇気をもって割愛することにする。もうここまで。からだはだんだん落ち着いてきているが、無理してもしかたがない。翌二七日も外出して友人とあったが、こちらもごくみじかく済ませるつもり。二八日は労働があって、ちょっと書いておきたいことはあるけれど、それもなるべくかるくしたい。
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- 「読みかえし2」: 508 - 509
- 日記読み: 2021/11/26, Fri.
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Helen Sullivan, Harry Taylor and Léonie Chao-Fong, “Russia-Ukraine war at a glance: what we know on day 275 of the invasion”(2022/11/25, Fri.)(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/25/russia-ukraine-war-at-a-glance-what-we-know-on-day-275-of-the-invasion(https://www.theguardian.com/world/2022/nov/25/russia-ukraine-war-at-a-glance-what-we-know-on-day-275-of-the-invasion))
Much of Ukraine remained without electricity, heat and water two days after a devastating series of Russian missile attacks against the country’s civilian infrastructure. The Kyiv mayor, Vitaly Klitschko, said 60% of households in the city of 3 million had no power, and there were rolling blackouts around the country. President Volodymyr Zelenskiy said basic utilities were gradually being restored, but there were problems with water supplies in 15 regions.
Russia risked causing a “nuclear and radioactive catastrophe” by launching attacks in which all Ukraine’s nuclear power plants were disconnected from the power grid for the first time in 40 years, Ukraine’s nuclear energy chief said. Ukrainian officials said on Wednesday that three nuclear power plants on territory held by Ukrainian forces had been switched off after the latest wave of Russian missile strikes on Ukrainian energy facilities.
All nuclear power stations in the government controlled part of Ukraine are up and running again and connected to the main electricity grid, the country’s energy provider Ukrenergo has said. Its chief executive Volodymyr Kudrytskyi said that if the situation continues, power cuts will be pre-announced rather than in an emergency. The UN’s nuclear watchdog confirmed that Ukraine’s four nuclear power plants have been reconnected to the national power grid after completely losing off-site power earlier this week.
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More than 15,000 people have gone missing during the war in Ukraine, an official in the Kyiv office of The Hague-based International Commission on Missing Persons said. The ICMP’s programme director for Europe, Matthew Holliday, said it was unclear how many people had been forcibly transferred, were being held in detention in Russia, were alive and separated from family members, or had died and been buried in makeshift graves.
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Germany’s Bundestag is planning to pass a resolution declaring the starvation of millions of Ukrainians under Joseph Stalin a genocide. The resolution, which will be jointly brought to the vote next week by the three governing parties and conservative opposition leaders, aims to serve as a “warning” to Moscow as Ukraine faces a potential hunger crisis this winter.
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Ian Garner, “How Putin is preparing children to ‘die for the motherland’”(2022/11/23, Wed.)(https://www.theguardian.com/commentisfree/2022/nov/23/how-putin-is-preparing-children-to-die-for-the-motherland(https://www.theguardian.com/commentisfree/2022/nov/23/how-putin-is-preparing-children-to-die-for-the-motherland))
But the regime is also turbocharging indoctrination efforts aimed at its youngest subjects. This includes well-worn tactics such as closing off social media and online dissent, and rolling out propaganda lessons in schools. But its most effective tool may be a myriad of new youth groups that introduce children to the Russian state’s world of constant war with a dazzling barrage of social media infotainment.
The biggest such organisation is the Youth Army, established in 2016 under the defence minister, Sergei Shoigu, with the explicit intention of preparing children for careers in the state or military apparatus. It is fronted not by a greying politician, or career soldier, but by the popular 25-year-old Olympic and World Championship gymnast Nikita Nagornyy. Charismatic and handsome, as well as hugely popular on social media, Nagornyy uses influencer-style videos and posts to spread the state’s gospel.
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Equal parts Instagram influencer, teen heart-throb, and chief scout, Nagornyy is the embodiment of the state’s vision for its youth. He is the perfect role model for a 21st-century paramilitary movement. PR photos show him visiting “veterans” of the war in Ukraine, which Nagornyy has repeatedly praised. In turn, his young followers swamp anyone who steps out of line in comment threads: “Go to Ukraine! We don’t need fascists here! Bon voyage!” All over Russia, groups of “young soldiers” clad in distinctive red berets and khaki uniforms practise military manoeuvres and firing guns, attend lessons on patriotic history and gather aid for the “ethnic Russians” the state purports to be rescuing in Ukraine.
A network of such influencers mirrors Nagornyy’s feeds. The 21-year-old champion skier Veronika Stepanova, for instance, posts about her life as an athlete today, as a teen Youth Army member in the past, and about politics and the war in Ukraine. When a Youth Army “veteran” such as Stepanova praises Putin while receiving a state award, she links her enviable lifestyle, the Youth Army and the regime.
The state has thrown massive political and financial support behind the Youth Army project, and it appears to be paying off. Last year a 185m federal subsidy was announced, and the group is growing rapidly. A million children are already members, and enrolment is projected to hit 20% of the school-age population by 2030.
Membership is painted as an enjoyable way to make friends and attain an influencer-like lifestyle. The Youth Army’s official website is packed with uniformed cartoon characters, warlike video game clips and soft-focus images of smiling “soldiers”. Using the group’s social media feeds and official app, children can play games and photograph themselves completing “patriotic” activities – such as visiting war memorials – to win prizes. Many of the young recruits imitate the methods of Nagornyy and the Youth Army by incorporating their Youth Army participation into their carefully curated social media lives – in particular on TikTok, which, despite an official ban, remains widely popular among Russian teens.
The state promises power, self-actualisation and, above all, social belonging. The apathetic and apolitical are left to gaze at this fantasy world from the outside. A series of Youth Army members and leaders I interviewed this summer were unequivocal: joining up wasn’t a totalitarian imposition; it was a proactive choice to belong to a patriotic community. One regional leader told me that his group could barely cope with the number of applications received since 24 February.
But the Youth Army isn’t an ordinary army cadet group, and patriotic social media chatter is not idle talk. Its members are being taught “to die for the motherland”. They learn serious military skills in classrooms and summer training camps. The Russian media whip up expectations about their military capabilities: “The only reason the Youth Army is on the EU’s sanctions list is the west’s fear of Russian children!”
As the state pivots its propaganda away from the measured inculcation of apathy and toward proactive indoctrination, children as young as six learn to speak the language of war: “I want to defend my country and my loved ones,” one new elementary-aged recruit confidently declared to a local TV journalist. And older children must live its reality. Some of the programme’s graduates are already at the front. Online tributes to the former “youth soldiers” who have “died a hero’s death” in Ukraine reify these young men’s deaths, linking their lives to the unattainable ideal of Nagornyy, to the curated Instagram feeds of “young soldiers,” and finally to the paths that Russia’s children are being taught to follow more widely: join up, train in the military arts, discover a sense of community and your perfect self, prepare to defend the motherland.