狂はしきうつつ豚とかくとまらぬ物思いにすら八つ目のやしゃごの涙知りたく河口を訪れ訪れ厭かなくも鳥はただ鳥雨はただ雨さりながらこれはいかに帰路のとある一歩にたまさか寄り添うたどうともつかぬ端切れの(もしかそれは砂と小石のまとまりじみたいえまとまり欠いたただそれだけの実在であったかも知れんにも実在に違いはなく)ひとくちに知るべきことを吸うた気となり来し方行く末生前死後のさだめまで一挙おぼつかなくては蹌踉と老いが背に足に宿りするとてもこのものいまだ三十路にも達せずすくなくとも今生に於てをは