うたた寝を越えてめざめた部屋に雨だれの音が銀河色して
 白昼夢じみた霧水の大気に酔いゆく草は響きとなった
 風は行く
 波を生む
 ガラスを鳴らす
 網戸を抜ける
 ふわっとゆれればふれるカーテンは頬の一番とおいところを
 つかの間に風のおとずれを受けた存在の襞にともった音を
 うたう うたう きみはこうして
 うたう うたう ことばでうたう。

 (20240930Mon. 23:10 / 23:42)