きのう、スーパーからの帰り道。店を出て目の前の横断歩道を渡り、そのまま入った路地の途中。進んでいくと、打音や人声がひびいてくる。薄青い曇りの日で、五時はもうだいぶ暗い。前方に、建設中の一宅があり、屋根となる部分の上にひとの黒影が三つうごいている。あたまのところに、ライトの白光がくっついている。その敷地の手前はちょっと垢抜けた雰囲気の集合住宅に続く通路で、左右を木立に縁取られている。このときの位置からすると道は横向き、左右は前後ということになる。はや宵にちかい暗さのなかで混じり合った二列の木々は、色、かたちとも、おおまかになっている。先日昼間に通ったとき、この木に洋梨みたいな果実が生っているのを見た。造宅中のそばまで来ると、ダンダンダンダンいう音はいっそうおおきく飛び出してくる。体育館のなかから聞こえるボールがフロアにぶつかる音を連想するが、もっと固まり、圧が強い。過ぎていきながら右に見上げる。組まれた木材がまだ晒されている段階で、どの木もさらさらときれいな薄きつね色をそのおもてに走らせている。ところによって、ほとんど白い。