スーパーから帰ってきたあと布団で休んでいたとき、外から、げえー! うわ、鳥のうんこついてるう! という、声変わり間近の少年のようにざらついた、あるいはガラガラした叫びが聞こえてきて、ちょっと笑ってしまった。向かいの保育園は土曜日でも少ないながらあずかっている子どもがいるようで、もうひとり、女児だか男児だかわからないあどけない声と、迎えに来たその母親がはなしていて、おさない子はフンに顔をちかづけたようで、くっさ! ともらし、母親のほうは、ぜったいあそこの駐輪場だよ、だってカラスいたもん、と推測しながらはなしをつづけて、鳥のうんこだようんこ、とか、うんち、とか子どもに向けて何度も言ったり、洗わないと落ちないよ、と嘆いたり、ぜったいカラスだよ、あのカラスかわかんないけど、ととにかくカラスに責任を帰したりしていた。三人でいるとおもっていたところが、最初の少年の声がその後いちどしか聞こえず、会話がもっぱらふたりでなされているようなので、とちゅうから存在にうたがいが生じ、あれこれちがうな、最初のあのざらざらした叫びもお母さんの声だったんだなとおもった。ずいぶんと少年らしい声色だった。鳥でいう、地鳴きみたいなものか。