2018-01-01から1年間の記事一覧

2018/12/31, Mon.

四時頃に一度覚める。二度寝成功。六時直前に正式な覚醒。カーテンを開けて南の山際に揺蕩う朱色を見てから、大津透『天皇の歴史① 神話から歴史へ』を読み出す。やはり身体は痒く、寝間着のなかに手を突っ込んでぼりぼりとやりながら、寒いので臥位のまま布…

2018/12/30, Sun.

五時五五分に起床する。山際にうっすらと曙光の兆しが見えるのみで、まだ暗い。発疹ができて痒い腕に痒み止めクリームを塗っておき、読書を始めた。大津透『天皇の歴史① 神話から歴史へ』である。有名な話で、飛鳥時代の六〇七年、倭国は隋に国書を送るのだ…

2018/12/29, Sat.

七時のアラームで覚める。その前にも二度くらいは覚めていたのではないか。腕が痒く、搔きながら暖かい布団のなかにぬくぬくと留まって、七時四〇分を迎えたところで布団を捲って起床した。痒み止めを腕に塗っておき、ダウンジャケットを羽織って上階へ。母…

2018/12/28, Fri.

一二時まで長く寝坊する。上がって行くと台所で茹でた蕎麦を洗っていた母親が、まったくもっと早く起きて手伝ってくれないと、と苦言を呈して来た。まったくその通りで、情けないことで、反論のしようはない。蕎麦と天麩羅(エノキダケ、搔き揚げ、薩摩芋)…

2018/12/27, Thu.

この夜も満月、直上に。眠れず。本を読みたい気持ちが勝ったので、三時二五分になって起き出す。床に就いて一時間も経っていない。新崎盛暉『日本にとって沖縄とは何か』の二度目を読み終え、そこから大津透『天皇の歴史① 神話から歴史へ』に入り、六時まで…

2018/12/26, Wed.

七時に仕掛けてある携帯のアラームが鳴り出さないうちに目覚めていた。ベッドから見て部屋の反対側、入り口の扉のすぐ脇に置いてある本棚の上に載せておいたそれを、先んじて取ってアラーム設定を解除する。そうしてもう少し休んで七時半頃になったら起きよ…

2018/12/25, Tue.

例によって、一一時半まで長く寝過ごす。晴れ。夢を見た。こちらの友人という立場だったのだろうか、匿名的な男とともにプールに入っている。自分は幼少期からスポーツが苦手で、特に水泳が一番不得手であり、クロールの息継ぎが出来ないので二五メートルコ…

2018/12/24, Mon.

九時頃、携帯の振動の音で一度覚めたが、それからも長々と床に留まる。結局、随分と寝坊して一二時半起床。快晴。メールはTからのもので、昨日こちらにLINEでメッセージを送ったと知らせるものだった(スマートフォンを持っておらず、PC版のLINEを使っている…

2018/12/23, Sun.

二二日の記憶を思い返しながら横たわっていたのだが、眠りが一向にやって来なかった。何となくこれはもう眠れないなとわかったので、四時四〇分を迎えたところで起き上がり(休んでいたのは正味一時間半である)、明かりをつけてふたたび本を読みはじめた。…

2018/12/22, Sat.

例によって怠惰に、長く床に留まる。一一時起床。クリーニング屋に出かけていた母親から、雨が降ってきたようなので洗濯物を室内に入れてほしいとの電話があって、それで寝床を抜け出す。寒々しいような曇天。食事は混ぜご飯、菜っ葉の味噌汁、林檎。 一時前…

2018/12/21, Fri.

長く床に留まって、一一時半を迎える。切れ切れに夢を見て、それがとてもリアルだった覚えがある。しかし、覚めるとその都度記憶は消えてしまう。病前に比べて、物事が細部まで記憶できなくなったという実感があるのだが――したがって、全体に認識の解像度が…

2018/12/20, Thu.

一〇時一五分起床。豚のヒレカツ一枚と前日の茄子の炒め物をおかずにして白米を食べる。そのほかジャガイモとワカメの味噌汁。 一一時半前に外出。通院である。(……)さんのあたりで人足が二人、庭木を整えていた。陽射しの眩しい、快晴の日和。 (……)から…

2018/12/14, Fri.

ただ楽しく暮らしたいだけなのだが、それすら叶わない。気分は相変わらず平板で無色のままである。と言うか、「気分」という心的状態そのものがもはや存在しないかのようだ。 今の自分に気分というものがあるとしたら、それは晩年のそれで、つまりはもう人生…

2018/11/5, Mon.

午後から通院。多少活動できるようにはなってきたが、ものを感じられないという根本的な点は半年前から変わっていないと報告。今の自分の状態というのはいわゆる離人症に当たるものだろうと。それは良いのだが、問題はそれに対する有効な方策がないことだ。…

2018/11/2, Fri.

二時一五分頃から外出。GLOBAL WORKのチェックのシャツに灰色のスラックスを履き、上は紺色のジャケット。晴天だが、西に雲が散って、太陽を隠している時間が多かったよう。(……)駅まで歩いて行き、電車に乗って立川へ。車内では磯崎憲一郎『鳥獣戯画』を読…

2018/10/29, Mon.

書きたいことは何一つない。自分の生は、書くことを――そして欲望や愉しみや快楽や感受性といったものを――失ったその時点で、実質的に終わってしまった。実質的には終了したはずのそれが現実には引き続いてしまっているその不可思議さ、完全に余計で余分で無…

2018/10/20, Sat.

このあたりで一度、自分の現在の症状についてまとめておこう。 1. 感受性の鈍麻――感情に関わるあらゆる形容詞の機能不全。プラス方面の情動は何一つ自分の内に生じてこない。悲しい、寂しい、心苦しいなどといったマイナス方面の情動も特段感じることはない…

2018/10/13, Sat.

朝吹三吉・二宮フサ・海老坂武訳『女たちへの手紙 サルトル書簡集Ⅰ』人文書院、一九八五年 (……)ナポリにはぼくたちがイタリアのどこでも見なかったものがある、トリノでも、ミラノでも、ヴェネツィアでも、フィレンツェでも、ローマでも見なかったもの、つ…

2018/10/12, Fri.

朝吹三吉・二宮フサ・海老坂武訳『女たちへの手紙 サルトル書簡集Ⅰ』人文書院、一九八五年 (……)ただ、それらの部屋が生あたたかく、薄暗く、強く匂うので、そして街路が眼の前にじつに涼しく、しかも同一平面上にあるので、街路が人々を引き寄せる。で、彼…

2018/10/11, Thu.

朝吹三吉・二宮フサ・海老坂武訳『女たちへの手紙 サルトル書簡集Ⅰ』人文書院、一九八五年 (……)あなたへの信頼の証拠として、今まで強がりからあなたに言い得なかった次のことを告白します。それは、ぼくの可愛いお嬢ちゃん、ぼくはあなたの心の中で第一の…

2018/10/10, Wed.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 (……)というわけで、ひとつの場面[﹅6]を書くのに、なんと七月末から十一月末までかけることになります! それもやって面白いならいいんですが! しかしこの小説は、どんなにうまく書けたところ…

2018/10/9, Tue.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 [農業共進会の場面について、]ところでこの壮大なピラミッドが内包するものは、平凡陳腐、何ともささやかなロマンスでしかない。その意味では、これはアンチ・ヒーローたちの演じるアンチ・クライ…

2018/10/8, Mon.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 生れつき苦しまずにすむ人間がいるものです、無神経な人たちというのがそれだ。連中は仕合せですよ! でも彼らはおかげでどれほど多くのものを失っていることか! 奇妙なことに、生物の階級を上へ…

2018/10/7, Sun.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 うんざり、がっかり、へとへと、おかげで頭がくらくらします! 四時間かけて、ただのひとつ[﹅6]の文章も出来なかった。今日は、一行も書いてない、いやむしろたっぷり百行書きなぐった! なんと…

2018/10/6, Sat.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 (……)ぼくがやってみたいのは、生きるためには呼吸をすればいいのと同じように、(こんな言い方ができるとすれば)ただ文章を書きさえすれば[﹅10]いい書物をつくることです。(……) (252; ルイ…

2018/10/5, Fri.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 いくらか仕事ができるようになりました。今月の終りには、宿屋[﹅2]の場面がおわるだろうと思います。三時間のあいだにおきたことを書くのに、二カ月以上かけることになります。(……) (168; ル…

2018/10/4, Thu.

工藤庸子編訳『ボヴァリー夫人の手紙』筑摩書房、一九八六年 (……)そもそも平等とは、あらゆる自由、あらゆる優越性、そのものを否定すること以外のなにものでもないじゃありませんか。平等とはすなわち隷属です。だからこそ、ぼくは芸術が好きなんです。そ…

2018/10/3, Wed.

一〇時台、ジャージの上着を羽織って外に出る。母親によると隣家の(……)さんから高いところの柿を採ってくれと頼まれたらしく、彼女がデイケアに出かけているあいだにそれを済ませてしまおうとの算段だった。自宅の南側に回って隣家の敷地に踏み入り、雑多…

2018/10/2, Tue.

午後二時、干された布団を裏返すためにベランダに出る。快晴と言って良いだろう、柔らかな青空の昼下がり。雲は淡い断片が西の方にいくつか集って水面[みなも]の波紋めいており、直上にはいくらかまとまった量のものも浮いていたが、それも厚みや弾力を欠い…

2018/10/1, Mon.

台風一過の快晴。最高気温は三四度とか言った。まるで夏である。食後の習慣として緑茶を飲んでいると、背が汗で大層濡れて、肌着をぱたぱたとやりながらノートパソコンを前にした。午後二時頃になると、陽射しがもういくらか引いていたが、布団を干した。日…