2024-02-21から1日間の記事一覧

塔のある街 旅の途中で、ひとは多かれすくなかれ、おのれをうしなうことになる。ただしいこころ構えを知らなければ、それに気がつくことはない。気づく者は数すくなく、おのれ以上をうしなえる者はさらにずっとすくない。 街の門をくぐるときの数秒間、そこ…

そういうふうに後藤明生のことをおもいだし、かんがえたのは、ここのところ「グリージャ」のことをかんがえていたのと、すこしつながっているのかもしれない。Mさんの『亜人』を読んだながれで、ムージルの『三人の女・黒つぐみ』も読みかえしていて、ただ目…

きょうは一〇時てまえに離床。ゆめみ。アパートの部屋のまえにヤクザがきているというもの。インターフォンが鳴って、聞こえた声はふつうの、ていねいそうでほがらかなかんじのものだったのだが、ヤクザがきているとだれかがおしえてくれて、ドアについてい…