2023/3/18, Sat.

 さて、実存とは自由な者、「あれかこれか」の選択に自分を賭ける者、それゆえに、自分のあり方に全責任を背負う者である。そうであれば、このような者にはたえず不安がつきまとうことはとうぜんだ。不安とは、未知なるものの誘惑にひかれていると同時に、現在の安全の喪失におびやかされていることだ、とキルケゴールは言う。自分の自由を自覚していない無垢なる状態のときには、人間に不安は存在しない。しかし、自由を自覚したアダムは、それと同時に罪の誘惑と楽園の喪失とを自覚したのである。アダムは恒常的不安の状態に入ったのだ。だが、これが、自由であるがゆえに、自己を選択しなければならない人間の永遠の宿命である。不安は、ゆりかごから墓場まで人間につきまとう人間であることの持参金である(ちなみに、ハイデガーは、この点でもキルケゴールをそっくり継承し、人間の本質的状態は不安(Angst)である、と言っている。ただし、ハイデガーでは、不安とは「無の上を浮遊している」という意味である。人間は、「この世に投げこまれた」という意味での「存在根拠の無さ」という「無」と、死という「無」のあいだにはさまれた、徹底的に無的な存在者なのである)。(……)
 (岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』(岩波ジュニア新書、二〇〇三年)、213)



  • 一年前の日記。きょうは昼前から外出だったので寝床であまりだらだらしているわけにも行かず、帰宅後に読んだが、「さくやから雨がいくらか降り出して、雨音がはっきりとたかく立つたぐいの降りではないが、きょうもひきつづいて大気はこもっており、カーテンをひらいても空は全面の白である」とか、「雨降りの日で南窓のむこうは白霧にまみれ山はおぼろ、ガラスの下端も曇りの帯でうすく縁取られている」とか、これくらいの天気の描写をみただけでああいいなあとなってしまい、じぶんはどうかしているんじゃないかとちょっとおもう。ちなみにきょうの天気もきのうにひきつづき雨降りだ。
  • ニュース。

(……)新聞一面には地震の続報があって死者は三人、きのうもみたが宮城県内で新幹線が脱線したり、関東や東京でひろく停電したり、石巻などでは三〇センチの津波が来たということだった。ウクライナ情勢も。これもやはりきのうみたが、マリウポリでは市民一〇〇〇人ほどが避難していた劇場が攻撃され倒壊、しかしある市議によれば避難者はだいたい地下にいてほぼ生存しているようだ、とのこと。劇場のそばの地面にはロシア語でおおきく「子どもたち」と書かれてあったといい、ロシア兵は市民が避難していることを知りながら攻撃した可能性もあると。外道の所業である。そんななか停戦協議はなかなか妥結にいたらないが、抵抗のおおきさによりおもったよりも攻めきれないロシア側は交渉に積極的なようすをみせはじめているという。さいしょは非武装化だの非ナチ化(つまり政権退陣)だのをめざしていたわけだが、さいきんでは態度が軟化して、中立国案に焦点を置いていると。ウクライナ側もそのへんが落とし所だとみているのだろう、スウェーデンオーストリアをモデルとした中立国化の案がとりざたされている。スウェーデンオーストリアEUに加盟はしているもののNATOにはくわわっておらず、しかし自国軍はもっている。ウクライナも自国軍は保持しつつNATO加盟は断念し、しかしアメリカなどに安全を保障するという約束をしてもらったうえで中立国化するという線で交渉しているようだ。

  • 「読みかえし」ノートから引かれていた。すこしまえに読んだときにも引いたとおもうが。

 天使に向かってこの世界を賞賛しろ。言葉によっては語れぬ世界をではない。壮大なものを感じ取ったとしても、天使にたいしては誇れるものではない。万有にあっては、より繊細に感受する天使に較べれば、お前は新参者でしかない。単純なものを天使に示せ。世代から世代へわたって形造られ、われわれの所産として、手もとに眼の内に生きるものを。物のことを天使に語れ。天使はむしろ驚嘆して立ち停ることだろう。お前がいつかローマの縄綯いのもとに、ナイルの壺造りのもとに足を停めたように。天使に示せ、ひとつの物がいかに幸いになりうるか、汚濁をのがれてわれわれのものになりうるかを。悲嘆してやまぬ苦悩すらいかに澄んで形態 [かたち] に服することに意を決し、物として仕える、あるいは物の内へ歿することか。その時、彼方から伴う楽の音も陶然として引いて行く。この亡びることからして生きる物たちのことをつぶさに知り、これをたたえることだ。無常の者として物たちはひとつの救いをわれわれに憑 [たの] むのだ、無常も無常のわれわれに。目には見えぬ心の内で物たちを完全に変化させようではないか。これはわれわれの務め、われわれの内で、ああ、はてしのない務めだ。われわれが結局、何者であろうと。

 現世よ、お前の求めるところはほかならぬ、目には見えぬものとなって、われわれの内(end223)に甦えることではないのか。いつかは目に見えぬものとなること、それがお前の夢ではないか。現世であり、しかも目に見えぬものに。この変身を求めるのではないとしたら、お前の切々とした嘱 [たの] みは何であるのか。現世よ、親愛なる者よ、わたしは引き受けた。安心してくれ、わたしをこの務めにつなぎとめるには、お前の春をこれ以上重ねる必要はおそらくないだろう。一度の、ああ、たった一度の春だけで開花には十分に過ぎる。名もなき者となってわたしはお前に就くことに決心した、遠くからであっても。お前は常に正しかった。そしてお前の聖なる着想は、内密の死であるのだ。

 このとおり、わたしは生きている。何処から来る命か。幼年期も未来も細くはならない。数知れぬ人生が心の内に湧き出る。

 (古井由吉『詩への小路 ドゥイノの悲歌』(講談社文芸文庫、二〇二〇年)、223~224; 「24 ドゥイノ・エレギー訳文 9」)

  • 往路。たしかにこういうことがあったなというのは読みながらよみがえってきた。すこしばかりの視覚像とか、道中のあそこでこういうふうに感じたなとかいう記憶すらちょっとある。こういうふうに感じたなというか、こういう感じをあたまのなかで言いあらわそうとしていたな、と。

この往路はあるいているあいだ密室感というか閉塞感というか、隔離のような感覚があって、もちろんあたりにはときおりひとがおり、下校する小学生などともおおくすれちがったが、それでいて外界と関係をもたずひとりでいるような感じをおぼえた。それはひとつには空間ぜんたいに充満した雨降りのひびき、ならびにしずくが頭上の傘を打つぼたぼたという打音のために周辺のおとが聞こえづらく、遮蔽がはさまりかこまれたかのような聴環境になったからだろう。もうひとつには傘をつねにさしているおかげで視界もうえが閉ざされてせまくなったからだとおもわれ、その分離感、隔離感は、いっぽうでは寒気のために心身がひらいていかずちぢこまるような気味もあったのだが、もういっぽうでは孤独の安息めいたものもふくまれていた。

The US president, Joe Biden, has backed the international criminal court’s (ICC’s) decision to issue an arrest warrant for Vladimir Putin and said the Russian president had “clearly committed war crimes”. Biden said on Friday of the warrant: “Well, I think it’s justified. But the question is – it’s not recognised internationally by us either. But I think it makes a very strong point.”

Volodymyr Zelenskiy hailed the ICC’s “historic” decision to issue an arrest warrant for Putin. Ukraine’s president said on social media: “A historic decision from which historic responsibility will begin.”

The ICC in The Hague earlier on Friday issued the arrest warrant for Putin for overseeing the abduction of Ukrainian children. In granting the request for warrants by the ICC prosecutor, a panel of judges agreed that there were “reasonable grounds” to believe the Russian president and his children’s rights commissioner, Maria Alekseyevna Lvova-Belova, bore responsibility for the “unlawful deportation” of Ukrainian children. The warrants are the first to be issued by the ICC for crimes committed in the Ukraine war.

Moscow said the ICC arrest warrant was “meaningless” and legally “void”. “Russia is not a party to the Rome statute of the international criminal court and bears no obligations under it,” Russia’s foreign ministry spokesperson, Maria Zakharova, said. The Kremlin said Russia found the very questions raised by the ICC “outrageous” but that any decisions of the court were “null and void” because it did not recognise the court’s jurisdiction.

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China’s President Xi Jinping is to visit Russia next week in an apparent show of support for Vladimir Putin. During the visit, scheduled for 20-22 March, the two leaders would sign “important” bilateral documents and discuss issues of further development of comprehensive partnership and strategic interaction between Moscow and Beijing, the Chinese foreign ministry has said.

The US has deep concerns that China could try to position itself as a peacemaker in the war in Ukraine by promoting a ceasefire, the White House has said. A ceasefire in Ukraine would “in effect recognise Russia’s gains and its attempt to conquer its neighbour’s territory by force, allowing Russian troops to continue to occupy sovereign Ukrainian territory”, said the White House national security spokesperson, John Kirby.

Russia is sustaining up to 1,500 casualties a day in its current offensive, mostly in the eastern city of Bakhmut, according to a senior Nato official. Ukraine was taking “an order of magnitude less” in fighting where “several thousand” shells a day have been fired by both sides, said the official, speaking on condition of anonymity.

President Recep Tayyip Erdoğan said Turkey would start the process of ratifying Finland’s Nato membership bid in parliament after Helsinki took “authentic and concrete steps” to keep its promises in a trilateral agreement. He also said Turkey’s willingness to consider ratifying Sweden’s Nato bid would “depend on the solid steps Sweden will take”.

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Slovakia will donate 13 MiG-29 warplanes to Ukraine, its prime minister has said. Eduard Heger told a news conference his government was “on the right side of history” as Slovakia became the second Nato member to announce such a shipment in 24 hours, after a similar move by Poland. The Kremlin said the promised planes were another example of Nato members “raising the level of their direct involvement in the conflict”, adding that “all this equipment will be subject to destruction”.

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Russia’s defence secretary, Sergei Shoigu, has presented state awards to the pilots of the Su-27 planes involved in the drone incident over the Black Sea for “preventing the violation of the borders of the special operation area by the American MQ-9 Reaper drone”.

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Kyiv’s wartime curfew will be reduced by an hour to boost business. The head of Kyiv city administration, Serhiy Popko, said the new curfew period – starting at midnight instead of 11pm – would increase the time for public transport and that reducing its duration “should help reduce social tension, increase production, create new jobs”.

  • いまは三時をまわったところで、きょうは職場で会議なのでこのあと六時前には家を発ってあるいていき、その足でアパートに帰る。さきにきょうのながれを要約しておくと、いちど六時台に覚めたのだが最終的な起床は九時ごろで、ハムエッグを焼いて米に乗せて食い、食事を終えると一〇時。一一時ごろには出発。「(……)」に行って(……)を購入。済んだのが正午前で、(……)駅まで行って兄と別れ、帰ると一時くらいまでごろごろ休んでから昼食。スンドゥブののこりと冷凍されてあったカレーを利用したドリアとブロッコリーやキャベツ。テレビは「正直さんぽ」とかいう番組で、有吉弘行とか、迷彩服を着た「やす子」とかいう、もと自衛隊だという(たぶん)芸人の女性とかが出演していた。場所は北千住。革製品のワークショップをやったり。あと六角精児も出ていた。新聞に興味を引かれる記事はいくらかあったのだが、どうも読みづらかったのであきらめ、飯を食って下階に帰ったのが一時半過ぎくらい、しばらく歯を磨いたり音読したりしたのち、またベッド(きょうは実家なのでベッドである)にごろんとなって脚をほぐし、(……)さんのブログを読んで、それからきょうのことをここまで記して三時一四分。このあとの時間どうするかな、という感じ。きのうやきょうのことをさきに書くべきか、三月九日のほうに取り掛かるべきか。きょうのことでさきに書いておくとしたら、ひとつは起きるまえ、寝床のなかでよく深呼吸をしたよということで、そうするとやはりからだはほぐれていまもあたたかい。とはいえいっぽうで、この西の僻地はどうしても(……)のアパートなんかと比べてもだいぶ空気が冷たく、スリッパも靴下すらも履かず裸足で過ごしているのだけれど、そうすると足は冷える。深呼吸をよくやって酸素と血液をめぐらせておいたおかげで、起床後さほど経たないうちに、またロラゼパムを一錠しか飲んでいない状態での外出だったけれど問題は生じなかった。下半身があたたまっていなかったので膀胱はたよりなく、とちゅうでひとり店を離脱して駅前の公衆トイレまで行くことになったが。下半身を全般的にあたためるには歩く以外の手軽で適当な方法があまりないんだよなじっさい。もうひとつは一二時半ごろから一時前まで瞑想をしたということで、深呼吸によりからだがある程度あたたまっている状態で瞑想をするとここちがよく、目を閉じてじっとしているとじぶんの肌のぬくもりが如実で、じぶんは恋愛経験がないので体感したことがないのだが、そういう関係のあいてと同衾して肌を触れあわせているときのここちのよさというのはこういうものだろうか、とおもったりもする。べつに同衾まで行っていなくても、となりに座って身を寄せているくらいでも良いとはおもうが。だから言ってみればじぶんじしんと同衾しているような感じで、そうでなければ大気と共寝というところだが、そういうここちのよさがあり、いっぽう左手の窓の向こうからは雨音がひびきつづけており(アパートではいま椅子に座った状態で瞑想するが、きょうはいぜんと同様枕のうえに尻を乗せてあぐらの姿勢でやっていた)、一時かたむいたようで窓を打ってくる音も散らばり、その打音の質がかすかにじゃりつくような、粒がだいぶおおきいかひょっとしてみぞれくらいに固さをふくんでいるのではないかというものだった。窓ガラスに踊る音のさきでは空間ぜんたいを籠めるような雨の響きが敷かれていて、至近の打音が去ればそのひろい音響が全面化・前面化するが、アパートで聞く雨の音とはぜんぜんちがうなとおもった。あちらだとそんなに響きがしないというか、空間がせまいからひろがりを持たないのだとおもわれて、窓外にベランダとは名ばかりの細いスペースと柵もあるのでそこの打音が主に耳にふれて、いつも雨を感知するのはそのカンカンいう音だ。こちらでは窓のそとに草がたくさんあるので、このひろい響きというのはあきらかに、草木や土に落ちた雨粒の無数の打音がかさなりあってやわらかな一帯をつくっているもので、それは空間の奥底を虫がじわじわと噛んで浸蝕しているようでもあり、おびただしい数の小人どもが行き交う雑踏のようでもあるのだが、こちらのほうがいかにも雨音という感じがする。ただそれはじぶんが生まれてからずっと聞いてきた雨音が主に自室からのこの種類のものだったというだけのことだろうが。
  • いまアパートに帰ってきたあとの午前二時。またきょうのながれを要約的に書いておくと、うえまで記したあとは三月九日のこともすこし綴り、四時過ぎに上階へ。出勤前にシャワーを浴びていきたかったのでその旨告げると、じゃあ風呂にはいっていけばというので沸かしてもらい、入浴前に食事。兄が買ってきた崎陽軒のシュウマイ五つとバナナ。父親は出かける用があり、(……)さんがむかえに来るとかいうはなしで、どういう会合か知らないがスーツ姿でいた。じきに発ったが、用件はそうながいものではなく、こちらがものを食って入浴前にぐずぐず椅子にとどまって、そろそろはいらなくては時間がというところでもう帰ってきた。六時半には職場に出向くことになっており、あるいていくつもりだったのでそうなると六時直前には出なければならないが、母親が送ってくれるとも言っており、そちらにこころがかたむいて、とはいえすこしばかりでもあるきはしたいからとちゅうまで送ってもらうことにして、それで風呂に入るのがちょっと遅くなってもだいじょうぶだと悠長にしていた次第。時間がなかったのでそんなには浸かれなかったがやはり風呂はよい。古代ローマ人は風呂を文化として取り入れた点で世界でもっとも進歩的な文明者だった。温冷浴も足の膝からしただけでちょっとやっておいたが、そうするとよくほぐれる。実家にいたときはわりと習慣的にやっていたはずで(近年はやっていなかったのだっけか? いや、一年前の日記に、通話でそういう入浴法をしているとはなすのが書かれていた)、それはからだのやわらぎと体調にかなり効果があったのだろう。それで出るともう六時直前、ベスト姿になって荷物も用意。(……)、あと兄がくれたシュウマイ一箱や、(……)さんが送ってくれたり一六日に彼岸で墓参りに来た(……)さんがくれたという菓子類、セブンイレブンの冷凍の手羽中など。自室からパソコンほか持ってきたものも回収して、リュックサックにぜんぶおさめる。そうして六時過ぎに出発。(……)前でおろしてもらい、職場まで徒歩。乗せてもらってかえって時間に余裕が生まれてしまったので、遠回りになるようにおもてに出ていこうと車道沿いをたどったところが、駅前に折れる地点まで来てもまだまだ余裕があったので、そんならあるきたいし一回りしてくるかととおりすぎ、ぐるっと軌跡をえがくかたちで周辺をあるき、わりとちょうどいい時刻で職場へ。会議はなかなかよかった、みんなよく笑っていたし、おもしろかった。おもしろかったというか楽しかったというか。こちらも会議本篇やその前後とおしてゲラゲラ笑いまくったし、充実感。一〇時半ごろ帰路へ。電車内では深呼吸してから静止。その後もたまにちょっとだけ深呼吸。(……)で乗り換えて帰り道。一一時半ごろ到着。ポストからチラシを取り、部屋にはいるとマスクは始末するものの服を着替えないうちにリュックサックから荷物をとりだし、各所にもどしたり、冷凍庫に入れたり。チラシはみてすぐ始末し、臥位で休息。零時半くらいまで。さすがに疲れて温野菜をつくるのがめんどうくさかったので、食事はシュウマイをおかずに米(おととい炊いたのでもうけっこう時間が経っている)、あとバナナにヨーグルト。食後は洗い物をしたり歯磨きをしたりウェブをみたりして、その後ここまで記述。全身疲労しており、肌はやわらかいのだけれど疲れがしびれのように覆い尽くしており、こんな状態で文を書いてもしょうがないのでもうそろそろ寝床に逃げて休みたい。
  • この日は(……)を買うために「(……)」に午前から行くことになっていた。午前からなのは兄が昼前にはもう帰るからで、こちらとしては時間がはやいうちだとからだもじゅうぶんにあたたまらずととのっていないし、薬も一錠しか飲めないしですこし気後れ気味だったのだけれど、まあしかたがない。起きて飯を食ったあとは下階にしりぞいて歯を磨いたり、Woolfの英文を音読したりしながら過ごす。きのうは店がやっておらずシャッターが閉まっていたわけだが、父親が電話してみるときょうは開いているとのことで、一一時くらいになるとそろそろ行くよと母親が呼びに来たのでうえへ。かっこうはユニクロタートルネックのうえに黒いトレーニングウェアみたいなものの上下。車へ。母親もなぜか同行するということで、一家四人総出で行く。道中のことはわすれたが店のそばにある駐車場まで来ると、街道からはいるさいにまず一台先に軽自動車がはいって、父親はそれをゆずったらしいのだが、軽自動車がなぜかゲートに向かわず横のほうに逸れていったん止まったのでそこに父親がさきにはいろうと前進すると、母親がそれに反応してなんでさきにゆずってあげないのみたいなことを言い出して父親もあっちに行ったからと反論し、いっぽうでゲートは開かず、それは満車になっているからで、あの車も満車なのをみて横に行ったんだなと父親は理解していたが、どうもそうではなかったようで、くだんの軽自動車はその後われわれの背後をとおりすぎて左手の塀際にある軽自動車専用のスペースに泊めており、そこはゲートのそとなのだけれど軽ならそこまでつかっていいのか、それとも専属契約みたいな感じなのかよくわからない。降りてきたのは若い女性で、髪が薄いアッシュピンクみたいな色だった。われわれはゲートまえに停止したままなかの車が出るのを待つほかない。その間両親はまた、なんでゆずらないのっておもって、いやでもあっちに停まったから、という問答を再開しておのおのの状況判断とその経緯を照らし合わせており、そうしているうちに一台出るものがあったのでなんとかはいれて駐車。雨降りだった。店が近間なので傘はいいだろうと気にせず出たが、母親が一本持ってきていた。また兄も折りたたみをもっていると。それで店に向かうが、こちらは小便がしたくて、駐車場の入り口脇にある建物がトイレだと母親がいうので、じゃあ行っておこうかなとさきに向かっていてもらったところが、その小屋の扉のノブをひねっても開きはせず、よくみてみればここは「(……)」のときだけ開放するという注意書きがあった。それじゃあしかたがないのでおくれて店へ。(……)
  • (……)
  • (……)
  • (……)
  • 買い物を済ませると礼を言って退出し、駐車場にもどって発車。兄を駅まで送る。正午前だった。こちらのとなり、後部座席左側についた兄は駅に着くと荷物を持って去っていくので、手をあげてあいさつし、帰宅へ。その間に駅前再開発のはなしとか、「(……)」の奥さんの死とかについてはなされたり。帰宅後のことはたいしておぼえていないが、要約的なながれはもうこの当日うえに書いておいたのでそれでよいだろう。職場でのことに飛ぶ。(……)
  • (……)
  • (……)
  • (……)
  • (……)
  • (……)
  • 帰路の詳細はわすれたしうえにも簡易に綴ってあるのでそれでよいだろう。


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  • 「ことば」: 1 - 3
  • 日記読み: 2022/3/18, Fri.