2014/7/7, Mon.

 十時か十一時ごろに遅く起きてひたすらだらだらした。家にいるあいだはずっとだらだらした。何も読んでいない。プルーストも読んでいないしミシェル・レリスも読んでいない。労働の時間ぎりぎりまでだらだらして、母の車に同乗して出勤して、四時間以上働いた。どうもなんだか忙しくてタスクを片付けている暇がなくていつもより帰りが遅くなった。久しぶりに電車に乗らずに夜道を歩いた。小さなプロペラを回すような虫の声がどこかから響いてきた。さっさと帰ろうと大股で早歩きしたら汗がじわじわとにじみ出た。空を見あげたらまったくの暗闇のなかに一箇所切れこみが入ったみたいに月がのぞいていた。うすい雲の裏側でぼんやりと光っていて、灰色のなかにほのかな赤と青を帯びたそのうすい膜が夜空を泳いでいった。次に見たときはもう暗夜に飲みこまれていた。今日はこれを見られたからもうそれでいいかなと思った。帰ってからも腐りきったキノコのようにひたすらだらだらした。