2020/6/5, Fri.

 二間余りを爪先上がりに登る。頭の上には大きな樹がかぶさって、身体が急に寒くなる。向う岸の暗い所に椿が咲いている。椿の葉は緑が深すぎて、昼見ても、日向で見ても、軽快な感じはない。ことにこの椿は岩角を、奥へ二、三間遠退いて、花がなければ、何があるか気のつかない所に森閑として、かたまっている。その花が! 一日勘定しても無論勘定し切れぬほど多い。しかし眼が付けば是非勘定したくなるほど鮮かである。ただ鮮かというばかりで、一向陽気な感じがない。ぱっと燃え立つようで、思わず、気を奪[と]られた、後は何だか凄くなる。あれほど人を欺[だま]す花はない。余は深山椿を見る度にいつでも妖女の姿を連想する。黒い眼で人を釣り寄せて、しらぬ間に、嫣然たる毒を血管に吹く。欺かれたと悟った頃は既に遅い。向う側の椿が眼に入った時、余は、ええ、見なければよかったと思った。あの花の色はただの赤ではない。眼を醒すほどの派出やかさの奥に、言うに言われぬ沈んだ調子を持っている。悄然として萎れる雨中の梨花には、ただ憐れな感じがする。冷やかに艶なる月下の海棠には、ただ愛らしい気持ちがする。椿の沈んでいるのは全く違う。黒ずんだ、毒気のある、恐ろし味を帯びた調子である。この調子を底に持って、上部[うわべ]はどこまでも派出に装っている。しかも人に媚ぶる態[さま]もなければ、ことさらに人を招く様子も見えぬ。ぱっと咲き、ぽたりと落ち、ぽたりと落ち、ぱっと咲いて、幾百年の星霜を、人目にかからぬ山陰に落ち付き払って暮らしている。ただ一眼見たが最後! 見た人は彼女の魔力から金輪際、免[のが]るる事は出来ない。あの色はただの赤ではない。屠られたる囚人の血が、自ずから人の眼を惹いて、自から人の心を不快にする如く一種異様な赤である。
 見ていると、ぽたり赤い奴が水の上に落ちた。静かな春に動いたものはただこの一輪である。しばらくするとまたぽたり落ちた。あの花は決して散らない。崩れるよりも、かたまったまま枝を離れる。枝を離れるときは一度に離れるから、未練のないように見えるが、落ちてもかたまっているところは、何となく毒々しい。またぽたり落ちる。ああやって落ちているうちに、池の水が赤くなるだろうと考えた。花が静かに浮いている辺は今でも少々赤いような気がする。また落ちた。地の上へ落ちたのか、水の上へ落ちたのか、区別がつかぬ位静かに浮く。また落ちる。あれが沈む事があるだろうかと思う。年々落ち尽す幾万輪の椿は、水につかって、色が溶け出して、腐って泥になって、漸く底に沈むのかしらん。幾千年の後にはこの古池が、人の知らぬ間に、落ちた椿のために、埋[うず]もれて、下の平地[ひらち]に戻るかも知れぬ。また一つ大きいのが血を塗った、人魂のように落ちる。また落ちる。ぽたりぽたりと落ちる。際限なく落ちる。
 (夏目漱石草枕岩波文庫、一九九〇年改版、125~127)



  • 一〇時五七分起床。雲混じりだが晴れており、とても暑い。
  • 正午過ぎから復読を行ったのち、ロラン・バルト/花輪光訳『物語の構造分析』(みすず書房、一九七九年)を読み、それから一時二〇分頃、洗濯物を取りこみに。天気雨がいくらか散らばっていた。ベランダの床に点じられた水玉が、陽光を混ぜこまれて白銀色に、金属粉のようにかがやき目立つ。洗濯物をおさめ終えると着替えて支度し、出勤へ。
  • 当然ながらたいへんに暑い。家を出てすぐの道端に乾いた筍の皮がたくさん落ちていた。道を縁取る石壁の上は旺盛に繁茂してほとんど畸形的に林からはみだした植物たちで、なかにしかし竹が見られないのだが、なぜここに皮が散らかっているのだろうか。誰かが捨てていったのだろうか。それにしたってもう筍を採るような時季でないのだが。動物の仕業か? 坂道に入ればトンビの声がすぐそばに立ち、思わずはっと視線を上げると、かなりの低空を大小の二匹が連れ立ってゆったり流れる。きちんと並んでいたので親子か何かかと思ったところが、すぐにおのおの方向を分けておのれの道へと離れていった。
  • 陽射し及び暑気は相当に粘って、なかなか厳しい。洗濯物はよく乾きそうだが、熱中症におちいる人間が出てもまったくおかしくない暑さで、のしかかるタイプのものだ。歩くあいだはロラン・バルトの一時期の試みと言うか、いわゆる「文学(文芸)の科学」とか呼ばれるような記号学――「学」ではなくて、記号「論」?――的読み方などについて考えていた。意味の射程、範囲、領域、その二次元的三次元的形態性を賞味するものとして、つまりは意味作用、または意味形成性の回路組織全体の〈かたち〉を楽しむものとしてひとまずそれを理解しているのだが、そのためには当然ながら一歩引いた視点が、要は対象化・相対化を旨とするいわゆるメタ視点が必要なはずで、だからそれは何と言うかある種の絵画鑑賞に近いと言うか、絵画というよりむしろ樹を見るようなものなのかな? とかそういったことだ。ただバルト的にはたぶん、「エクリチュール」と呼ぶに値するものは単一の中心を持たないものとして考えていると思うので、幹と枝から構成される樹木よりはやはり絵画のほうが近いのかもしれないと、そういうことを思い巡らせはしたものの、面倒なので詳述はしない。
  • 青梅駅前。コンビニの入っているビルの外面、一階と二階のあいだの隙間みたいなスペースに燕が巣を作っている。毎年のことだ。バス待ちの人々のなかをすばやく切ってそこに一匹飛んでいく。頭は突っこみながらも尾を外に出しているその姿を見上げつつ過ぎた。
  • 労働。(……)くん(小五・国算)、(……)さん(小五・社会)、(……)くん(中二・英語)の三人を相手にする。(……)くんは初見。表面上はそこそこ真面目そうなのだが、その実やや曲者と言うか、そんな言葉を使うほどではないけれど例えばノートを見せたがらなかったり、なくした振りをしたりする。宿題もやってきたとは言って見れば一応いくつか埋まってはいるものの、あれはたぶんやってわからなかったと言うよりは、はじめからさして熱心に取り組まず、面倒臭いからこれでいいやという感じで適当に見切りをつけたものだろう。つまりこの少年はおそらく、知への欲望を持っていない。小五だから一〇歳だか一一歳だかでもうそれが明瞭に見て取れるもので、人間はおぎゃあと生まれて一〇年も育てばもう物事を知りたがる人間と知りたがらない人間とに分かれるわけだ。一体それはどういう要因でそうなるのだろうか、やはり家庭環境なのかなあ、先天的に知への欲望を持っている人間なんてまずいないような気がするから、たぶん外部から注入されたり、もしくは少なくとも元々そなえていた芽のようなものを涵養されたりしなければ根づかないのではないかなあ、でもやっぱりそれに応えずに子供の関心を矯めてしまうような家庭が多いのだろうかなあ、とかつらつら思う。
  • (……)さんは社会のテスト。(……)点なのでわりと良い。解説もできた。宿題はもう一度テストをやること、とした。
  • (……)くんは遅刻。いつもどおりのことだが、時間をまちがえていたと言う。遅く来たし、小学生二人に手間を取られもして、Let's Talk 1の教科書本文を復習することしかできず。それで、今日はすみませんと言ったら、なんで謝るのと笑われた。
  • 四時二〇分頃退勤。暑いので電車を取ることに。ホームに移って自販機でコーラを買い、待合室の側壁に寄りかかると、コーラを片手に持ったまま携帯をかちかちやってTにメールを書いた。日記が五月三日で止まっているけどあいつ生きているのか、とTDから連絡が来たという知らせが入っていたのだ。メールを送るとコーラを飲みつつバルトを読み、電車に乗ってからも書見。最寄りで降りてゆるゆる抜けて、横断歩道を渡るとそこの足もとにホタルブクロが生えていた。淡い桃紫の色。坂道に入れば横の斜面に小さなアジサイがいくつも咲いて色づきだしている。下りていくあいだヒヨドリやらウグイスやら、鳥の声が各方向からひっきりなしに賑わって止まることがない。出口付近ではガクアジサイらしき幼体を見つけた。黄緑色の粒が虫の卵かもしくは泡のように集合している。この段階のガクアジサイに目を留めたのは初めてだったかもしれない。
  • 平ら道を行けば公営住宅前で風が流れて、ガードレールの周りにほそ長い櫛形と言うか、要するに葦みたいな感じの葉っぱ植物が伸びており、と言うかいま気づいたけれどあれは普通にススキだったかもしれないが、その長髪が風に押されてなびき震える。風があっても帰路も暑い。
  • 帰宅すると手を洗ったり着替えたりして五時から書見。ロラン・バルト/花輪光訳『物語の構造分析』(みすず書房、一九七九年)。上半身裸になってベッドの縁でゴルフボールを踏みつつ、背の汗が引くのを待ち、引けば転がって文字を目の前にする。六時を過ぎて食事の支度へ。ジャガイモとネギの味噌汁に餃子。昼に食った素麺が残っており、母親が作ってくれたカレーピラフ的な料理もあって、ほか、米は出かける前に磨いで六時半に炊けるよう仕込んであった。そういうわけで調理を終えるとさっそく食事。
  • 帰室して昨日のことを記録したのちまたバルトに触れる。『物語の構造分析』のなかには例のたいへん有名な「作者の死」が収録されていて、今となってはすごく目新しいことを言っているとも思わないのだけれど、批評史においてはやはり重要な論文ではあるだろうし、第一ここに書かれていることに賛同するか否かは措くとしても、そもそもこの世界ではいまだそれが基本的前提や共通認識として確立されていないし、もしかしたらこの時点より退行してすらいるのかもしれないので、現代的にも肝要な価値を持っているとは思う。そういう風に「読み」の歴史を認識するための一助になるとともにバルトの一時期の興味関心及び取り組みを理解する上でも必須ではあるはずで、こちら個人においても思考の素材になりそうなので、短い文章でもあるし精読と言うか、ちょっとこまかく考えながら読んでみようかなと思った。つまりそこから感じること考えられることを最大限記述化しておこうということなのだが、しかしやっぱり面倒臭いなと気を変えてやめるかもしれない。

 ミネアポリス近郊の閉鎖中の州間高速道路では同日、タンクローリーがデモ隊に突っ込む事件が発生。ロイターの目撃者によると、運転手はデモ隊によって運転室から引きずり出され、暴行を受けた。その後、警察に拘束された。
 ミネアポリス公安局はツイッターへの投稿で、タンクローリーが突っ込んだのは「平和的なデモを扇動する非常に憂慮すべき行為」とし、運転手は負傷したが命に別状はなく、タンクローリーに衝突されたデモ参加者もいなかったようだと明らかにした。

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 ニューヨークでは30日夜から31日にかけて約350人が逮捕され、警官30人が軽傷を負った。警察の車が物を投げるデモ隊の中を進む様子をとらえた動画も拡散し、デブラシオ市長は警察の行為について調査を行うと表明した。

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 ミネアポリスや隣接する州都セントポールでは放火や略奪、破壊行為が5日間続き、ミネソタ州知事は30日、第2次世界大戦以来初めて州兵を総動員すると発表した。

 有酸素運動が作業記憶の向上やカフェインの離脱症状の軽減をもたらすメカニズムについてはまだ解明されていないが、有酸素運動による脳の血流の改善や、神経細胞の発生や成長、再生などを促す「脳由来神経栄養因子(BDNF)」の分泌、ドーパミンやアドレナリンといったホルモンの分泌が何らかの役割を担っているのではないかと考えられている。

  • 新聞。見返してみてもどこを記録するべきだと思ったのか一見でよくわからなかったので、わざわざもう一度読んだ(七月一三日)。まず二面から、【「天安門」追悼 中国が警戒/香港民主派 集会を強行】(香港=角谷志保美、北京=比嘉清太)。「中国で民主化運動が武力弾圧された1989年の天安門事件から31年となった4日、中国の「一国二制度」下にある香港では、警察当局が新型コロナウイルス対策を理由に不許可にした恒例の追悼集会が強行され」、「集会を主催してきた民主派団体トップの李卓人氏は4日夕、「香港人はあきらめない。追悼の火をともそう」と訴え、関係者らとともに当局が閉鎖した香港島中心部のビクトリア公園に入った」。李卓人氏が率いている「この団体は、発足当初から「一党独裁終結」を主張している」ため、「法制度が施行されれば摘発対象となる可能性があり、活動継続が危ぶまれる」。一方で、「4日には香港の立法会(議会)が、中国国歌への侮辱行為を禁じる国歌条例案を可決し」、それは「公共の場で替え歌を歌う行為を罰する内容」だと言う。それだけで処罰されるなんて、普通にやばくない? と思う。「替え歌」の内容については問われているのかこの記事からは不明だが(明確に「侮辱」を意図したと判断されるような内容に限定されているのかわからないが)、もしそうでなくて、どのような内容であっても「公共の場で替え歌を歌う」だけで「中国国歌への侮辱行為」と見なされるのだとしたら、これは聖書絶対主義に拠って立つキリスト教福音主義的派閥の姿勢を連想させるような、完璧な国家的原理主義ではないか。
  • 同面、【元徴用工訴訟/資産「現金化」へ手続き/韓国地裁支部 日本製鉄に公示送達】(ソウル=建石剛)。

 韓国人元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟を巡り、韓国の大邱[テグ]地裁浦項支部が、訴訟に敗訴した日本製鉄(当時は新日鉄住金)の資産の差し押さえ命令決定書を日本製鉄側に届いたとみなす「公示送達」の手続きを行うことを決めた。差し押さえが完了することとなり、賠償に充てる資産を「現金化」する過程が一つ進んだ。
 訴訟では、大法院が2018年10月30日、日本製鉄に対し、元徴用工4人に1人当たり計1億ウォン(約890万円)ずつ支払うことを命じた判決を確定させた。裁判所は原告側の申請に応じ、19年1月と3月、日本製鉄と韓国鉄鋼大手の合弁会社「PNR」の株式計19万4794株の差し押さえを決めた。
 原告代理人などによると、差し押さえ命令決定書などの裁判書類は日本の外務省を通じて当事者に送られるが、外務省は拒否しており日本製鉄には届いていない。このため裁判所は1日、一部の決定書などについて、書類を一定期間ホームページなどに掲載して当事者に届いたとみなす「公示送達」を決めた。公示送達は、海外に送る場合、効力が発生するまで2か月かかる。今回は到達日とされた8月4日を迎えると、差し押さえ手続きが完了する。

  • 「さらに、現金化までには、いくつかの手続きがあ」り、「売却命令の申請について裁判所が日本製鉄の意見を聞くために昨年7月に送った「尋問書」の送達や、売却額算定のための資産の鑑定を完了させる必要がある」が、「今後の手続きで書類を送るたびに公示送達となる可能性もある」ため、「日韓外交筋は現金化の時期について「年末以降になる可能性」を指摘」しているとのこと。
  • 三面は【黒人男性死亡 抗議デモ/「軍投入」 きしむ米政権/トランプ氏に国防長官異論】(ワシントン 蒔田一彦、海谷道隆)。この時点では、例の"Black Lives Matter"は「黒人の命も重要だ」と訳されているのだが、たしか最近の読売の記事では、「も」ではなくて「は」が使われているのを見たような覚えがなくもない。それはともかく、この六月五日段階で、「AP通信によると、デモ関連の逮捕者は9300人に上る」とのこと。ドナルド・トランプは「3日のFOXニュースのラジオ番組のインタビューでは「デモ隊に無政府主義者らが入り込み、投石している証拠がある」と主張し、「圧倒的な力で『法と秩序』を維持しなければならない」と強調した」らしいのだが、彼の「念頭にあるのは、騒乱が続く68年の大統領選で「法と秩序」の回復を掲げ当選したニクソン元大統領の選挙戦」のようだ。
  • 一方、「3日に記者会見したエスパー国防長官は、軍の投入は「最後の手段として、最も緊迫した状況にのみ使われるべきだ」と述べ、公然と異を唱えた」。また、「トランプ政権で2018年まで国防長官を務めたジェームズ・マティス氏も3日、トランプ氏を批判する書簡を公表し」、「「トランプ氏は国民を団結させようとしないばかりか、それを試みるそぶりさえ見せず、代わりに我々を分断しようとしている」と述べた」。そして、「ロイター通信などが2日に発表した世論調査によると、トランプ氏のデモ対応を支持する人は33%で、不支持が56%だった」し、「共和党支持者でも不支持が20%に上」っていると言う。
  • 同じ並びには、【元警官4人訴追 第2級殺人・ほう助】。ジョージ・フロイドの「首をひざで約9分間、押さえ続けた」結果、彼を死に至らしめた「デレク・ショービン被告(44)は、既に起訴された第3級殺人罪(最高刑・禁錮25年)に加え、より罪の重い第2級殺人罪(同・禁錮40年)でも起訴された」と言い、また、「ショービン被告の犯行を制止しなかったなどとして、ほかの元警官3人は第2級殺人のほう助罪で訴追された」。これらの事態について、「ミネソタ州のキース・エリソン司法長官は記者会見で「訴追だけで多くの人の心を癒やすことはできないが、信頼回復のため、着実に努力していく」と語った」由だ。そして「フロイドさんの遺族は、弁護士を通じて発表した声明で、元警官4人の訴追を「正義の実現への重要なステップだ」と評価した」と言うが、こういう場面で「正義(の実現)」というような非常に大きな観念が遺族の口から表明される点がやはり西洋的と言うか、日本ではこういうことはさほど多くはないのではないかと思ったりもした。そんなことはないのかもしれないが。
  • 七面に移ると、まずは【中国、デモに乗じ米批判/人権巡り攻防激化/天安門事件31年/ポンペオ氏、元学生らと面会】(ワシントン=蒔田一彦)。「ポンペオ氏は学生運動のリーダーだった王丹[ワンダン]氏ら事件で弾圧された4人と面会した。ポンペオ氏が会った4人のうちの1人、李恒青氏(53)によると、面会はポンペオ氏の執務室で40分間行われ、国務長官が執務室に天安門事件の被害者を招くのは初めてとの説明を国務省側から受けたという」。
  • 米国に関しては、【首都、政府と市対立/力で治安回復 / 対話で信頼構築】(ワシントン=海谷道隆)もある。抗議デモが引き続くなかで「首都ワシントンの治安維持を巡り、連邦政府と市当局が対立を深めている」らしい。「トランプ政権は、5月31日にホワイトハウス近くの教会が焼かれるなど騒乱が拡大したことから、治安要員の大量投入が不可欠と判断した。州兵のほか、連邦捜査局(FBI)や麻薬取締局(DEA)、移民・関税執行局(ICE)など政府の法執行機関の要員を市内各地に配し、上空には威圧するように軍用ヘリコプターを旋回させた」と言い、ドナルド・トランプは「暴徒がホワイトハウスに迫った際、ムリエル・バウザー市長(民主党)の指揮下にある首都警察が協力しなかったとも非難していた」。さらには、「政権は、首都警察の指揮権限を大統領に一時的に移す連邦法の適用も検討した」という情報もあるようだ。それに対して、「バウザー氏は3日にはホワイトハウス近くの抗議活動現場に足を運ぶなど対話を重視する。ツイッターで「首都警察は、あなた方の憲法修正第1条の(平和的に集会する)権利を守るためにいる」と強調し、警察対応に関する苦情連絡先も添えた」とのことで、かなり丁寧な対応をする首長らしき印象を受ける。
  • ほか、【英、香港市民支援に力点】(ロンドン=緒方賢一)。「ジョンソン英首相は3日、英タイムズ紙に寄稿し、中国が国家安全法制度を導入すれば、申請資格を持つ約250万人に「英国海外市民旅券」を発行する用意があると表明した。旅券を持つ人には英国に長期滞在して働くことを認め、将来の市民権取得に道を開くとしている。旅券はすでに約35万人が持っている。約730万人の香港市民のうち、最大で40%近くが英政府の支援対象となる」。
  • 最後に、【印豪、安保協力に合意 首脳会談/中国警戒 日米とも連携】(ニューデリー支局 小峰翔、ジャカルタ支局 一言剛之)。「インドとオーストラリアは4日、オンラインで首脳会談を開き、艦艇への補給を相互の港でできるようにするなど、安全保障面の協力で合意した」と言い、「日本の海上自衛隊と米印海軍の共同訓練「マラバール」への豪海軍の参加も協議したとみられる」。「インドはこれまで、安全保障分野での豪州との踏み込んだ関係強化には慎重だった。中国から日米豪などの「対中包囲網」に加わったとみなされ、不興を買うのを避けたかったためだ」。しかし同時に、「インド洋で中国海軍による潜水艦や護衛艦の展開に加え、海底の測量とみられる動きが確認されていることに神経をとがらせている。インド北部ラダックでは、中国との間で未画定の国境線付近で軍同士のにらみ合いが約1か月続く。対立するパキスタンに、中国が潜水艦8隻を売却する契約を結んだことへの警戒感も強い」。一方「オーストラリアは、新型コロナウイルスの発生源を巡り、独立機関による調査を要求したことから、中国の猛反発を受け、大麦の輸出に高関税をかけられるなど経済圧力を受けている。豪州国内での中国情報機関の活動を巡っても争いが生じている」とのこと。


・作文
 19:06 - 19:29 = 23分(6月4日)
 22:40 - 23:27 = 47分(6月5日)
 25:45 - 27:12 = 1時間27分(5月4日)
 27:16 - 27:50 = 34分(5月4日)
 計: 3時間11分

・読書
 12:02 - 12:16 = 14分(英語)
 12:17 - 12:30 = 13分(記憶)
 12:31 - 13:18 = 47分(バルト: 55 - 79)
 16:28 - 16:42 = 14分(バルト: 79 - 84)
 17:00 - 18:03 = 1時間3分(バルト: 84 - 91)
 20:09 - 21:34 = 1時間25分(バルト / 古今和歌集: 46 - 62)
 23:27 - 24:54 = 1時間27分(バルト)
 25:07 - 25:22 = 15分(Newsweek
 25:24 - 25:44 = 20分(ジョンソン)
 28:06 - 28:31 = 25分(バルト: 91 - 97)
 計: 6時間23分

・音楽